1967(昭和42)年創業の「龍王」(北九州市戸畑区)は、古きよき北九州ラーメンの魅力を存分に味わえる名店。約20年前に常連客だった現店主・原田豊久さんは、初代が作るラーメンに惚れ込み、その味を継承している。
受け継がれる旨味凝縮の極上スープをズズッ!
メニューは「ラーメン」(550円)、チャーシューの代わりにワカメ、メンマ、モヤシを入れた「三色ラーメン」(550円)などがそろう。スープは、煉瓦造りのかまどに据えた羽釜で、旨味を重ねていく継ぎ足し製法で作る。
さらに、濃厚でコクのあるスープにゴマ油や、ラードの焦がし調味料を加え、豊かな香りを添える。具材のメンマを砂糖で甘めに味付けするのも同店ならでは。スープの塩気とメンマの甘さが口の中で絶妙に溶け合う。
戸畑区正津町の裏通りに建ち、店構えも趣深い。2代目が変わらぬ味を守り、福岡市内からも足繁く通う往年のファンも多い。
[龍王]福岡県北九州市戸畑区正津町10-15 / 093-871-8957 / 11:00~14:30、18:00~20:00ごろ※夜は不定期で営業 / 日曜休み
【九州ウォーカー編集部/取材・文=上村敏行(J.9)、撮影=菅祐介】
上村敏行