豚骨と鯛ダシのダブルスープで人気を博している「麺や 鐙(あぶみ)」。茅ヶ崎本店をはじめ、湘南エリアで3店舗を展開しているが、さらに待望の新ブランド「製麺食堂 あぶみ」が2018年11月24日に藤沢市宮原にオープンした。同グループ初の試みとなる自家製麺がウリの店だ。
イチ押しは「あぶみ」限定の芳醇中華そば
「麺や 鐙」の看板メニューである「鐙らぁめん」(720円)をはじめ、つけ麺系や味噌系など多彩なメニューがそろうが、見逃せないのが「あぶみ」でしか味わえない限定メニュー。それが醤油と塩から選べる「芳醇中華そば」(780円)。
スープは鶏ガラをベースに、煮干しやカツオ節、サバ節などの魚介を合わせてた清湯(チンタン)。一口飲むと鶏の芳醇な旨味が広がり、そのあとに魚介の心地よい香りが鼻から抜けていく。
魚介の中で特に強く感じられるのがカツオの風味。ほかの魚介よりカツオ節が多めで、さらに香味油にも「鐙らぁめん」と同じカツオ油を用い、「鐙」らしさを出している。
麺は「芳醇中華そば」専用の細ストレート麺。全粒粉を配合しているのがポイントで、噛むと全粒粉の豊かな香りがしっかり伝わる。さらに表面はなめらかでのど越しもよい。
【ラーメンデータ】<麺>細/角/ストレート <スープ>タレ:醤油 仕上油:カツオ油 種類:鶏ガラ・魚介(節系)
メニューによって4種の自家製麺を使い分ける
今回、新ブランドを仕切っているのが、「鐙」の創業者の子息である店長の岸 翔一さんと佑馬さんの兄弟。自家製麺は2人にとって念願だったそう。「以前から自家製麺をやりたいと思っていましたが、キャパシティの問題などで見送ってきました。しかし広い店舗が見つかったので製麺室を設けました」(翔一さん)
その意気込みは「製麺食堂」と名付けた店名からも伺える。店の入口横にある製麺室で、毎朝その日の分だけ麺を仕込み、打ちたてを提供している。3種の小麦を駆使し、4種の麺を精製。メニューに応じて使い分けているのもこだわりだ。
麺の旨さをより実感できるつけ麺類やまぜそばもおすすめ。なかでも人気なのが「麻婆まぜそば」(800円)。麺は中太縮れ麺でモチモチの食感。スパイシーな麻婆餡との相性が抜群で、辛さの中に小麦本来の甘味もほんのりと感じられる。
自家製麺の導入でさらなる進化を遂げた湘南の名店。自慢の麺をぜひ堪能したい。
■製麺食堂 あぶみ 住所:神奈川県藤沢市宮原3410-1 電話:0466-41-9119 時間:11:00~23:00(LO) 休み:火曜 座席:45席(カウンター15、テーブル22、座敷8) ※禁煙 駐車場:24台(無料) アクセス:小田急線・相鉄線・横浜市営地下鉄湘南台駅より神奈中バス綾瀬車庫行約15分、用田辻バス停から徒歩8分【取材・文=河合哲治郎/撮影=島本絵梨佳】
横浜ウォーカー編集部