「ミシュランガイド 愛知・岐阜・三重 2019特別版」が発売されたり、バラエティに富んだ新店が数多くオープンしたりと、2019年度は東海のグルメ界が一層盛り上がる年となった。しかし、数多くの料理店があるために、本当に旨い店を見つけるのが困難であることもまた事実。
特に際立った店を探すべく、ムック「ごほうびLife vol.5」の担当編集者にインタビュー。同誌では東海の食通が自信を持っておすすめする28店を厳選して掲載しているが、なかでも訪れるべき3店を特別に紹介してもらった。
食通がこぞって大絶賛!「余韻と記憶」を感じる至福の味
開口一番「食通の皆さんが大絶賛していた店がここです」と紹介されたのが「Reminiscence(レミニセンス)」(名古屋市中区)。オープンからわずか4年足らずでミシュラン二つ星を獲得したこの店では「料理の美しさはもちろんのこと『余韻と記憶』というストーリー性のあるコース展開に思わずうっとりしてしまう」という。
味わえるのは、おまかせコース(1万6800円)のみ。第一章「余韻」として6皿、第二章「記憶」で肉や魚を3皿、第三章「安堵」ではデザート2皿、終章「追憶」で茶菓子が供され完結する。「33歳の若きフレンチシェフですが、その経歴に驚きました。『あつた蓬莱軒本店』で学んだ経験もあり、料理の一例『鰻』にその技術を活かしているそうです」
■Reminiscence / 住所:愛知県名古屋市中区栄2-15-16 コンフォート栄 2F / 電話:052-228-8275、予約専用 052-228-8337 / 時間:17:00~21:30(LO) / 休み:不定休
緑に囲まれた古民家で、昔ながらの食文化を味わう
「6人以上だと、瑞浪駅までマイクロバスの無料送迎があるので『オトナのおいしい遠足』気分が味わえます」と教えてくれたのが「柳家」(岐阜県瑞浪市)。ミシュランで二つ星を獲得し、国内外から多くの食通が訪れるこの店だが、その理由の一つは厳選された素材にある。今が旬のマツタケは長野のキノコ採り名人から、夏から秋にかけて脂ののったアユは馬瀬川や和良川の漁師から届く。イノシシ肉やシカ肉も、その時期に一番おいしいものを見極めて全国から仕入れ、シンプルな炭火焼きや天ぷら、刺身などで供される。
「囲炉裏を囲んで、シカやクマなどのジビエをワインとともに楽しむ贅沢な時間を過ごせます。思わず『次はいつ行こうかな』と帰りに予約したくなりました」そんな居心地の良さ、そして昔ながらの食文化を守り続ける姿勢が、日本のみならず海外からも高く評価されているのだろう。
■柳家 / 住所:岐阜県瑞浪市陶町猿爪573-27 / 電話:0572-65-2102 / 時間:12:00〜15:00、17:00〜22:00、日曜 12:00〜、〜21:00 / 休み:不定休
オンリーワンの精肉店から仕入れる、極上の熟成肉を炭火焼きで
2019年6月にオープンした新店「Bistro Gorilla」(名古屋市東区)では、滋賀県にある「精肉店サカエヤ」の熟成肉が味わえる。種類ごとに丹念な手当てを行いながら、料理人に合わせて仕上げる肉は、サカエヤの目にかなった店しか扱えないという。そんな選ばれしこの店は、オープン早々から肉好きな食通たちをひきつけてやまない。
「その日に使う肉を客席で紹介されるのですが、その肉塊を見た瞬間にテンションアップ!炭火で焼かれた極上肉は、それぞれ部位ごとの旨みが楽しめます。タルタルステーキのようなハンバーグも初めて食べる食感で『もっと食べたい!』と思わせるほどでした」
■Bistro Gorilla / 住所:愛知県名古屋市東区泉1-17-15 / 電話:052-212-7780 / 時間:11:30〜15:00、17:30〜24:00(LO 23:30) / 休み:不定休
東海ウォーカー編集部