うつ病で恋愛なんて考えられない/『マンガでわかるうつ病のリアル』(22)

慣れないテレワークにストレスを抱えていたり、子供の面倒を見るのに疲れてしまったり。「楽しい予定もぐっと減って、なんとなく気分が落ちている……」という人や、その周りの人にぜひ読んでほしいのがこちらの作品。重度のうつ病に5年以上苦しむも「メンヘラマッスル作家」として奇跡の復活を遂げた錦山まるが、あなたの知らないうつ病のリアルを連載形式でお届けする。

登場人物たち無断転載禁止


完治しないと恋愛なんて考えられない


恋愛してもつらくなるだけかも


性への興味がなくなると、できなくなることがたくさん


食欲や睡眠欲と比べて、性欲はなくなっても困らない?


「うつ病になると“三大欲求”がなくなる人がいます。食事、睡眠、性に全く興味が湧かなくなるのです」

「……こう聞くと『食欲や睡眠欲はなくなったら困りそうだけど、性欲はなくても大丈夫じゃない?』と思う人もいるかもしれません。実際に筆者も性欲がゼロになりましたが、特に困ることはありませんでした」

「ですが、『夫婦どちらも子供が欲しいのに上手くいかず、申し訳なさがすごい』『急に拒むと嫌われる気がして、本当はしたくないのに応じるしかなかった』『体に触れられるのも気持ち悪く感じてしまい、夫を拒み続けていたら不倫された』……などと、聞くだけで心苦しくなるくらいつらい事態になる人もいます」

恋人や配偶者、人間関係に支障が出るから苦しい


パートナーに申し訳ない気持ちになってしまう


「パートナーを嫌いになったわけではないのに、求められることが苦痛になる。要求にちゃんと応えることができない。好きなのに拒んでしまうことに自己嫌悪になる。そんなことになったらつらいから恋愛に積極的になれない……」

「性欲がなくなるだけでこのように人間関係にまで悪影響が出てしまうこともあるのです」

「ここでちょっと思い出してみてください。パートナーから求められたのに体調や気分などの問題で拒否をした、あるいは応じたのに上手くいかなくて相手がつまらなそうだったとき、どのような気持ちだったでしょうか?罪悪感のような申し訳なさのような、何ともいえないモヤモヤがあったかと思います」

「では、求められるたびに毎回そんな気持ちになってしまったら……?精神的に相当つらくなるだろうな、と簡単に想像がつくと思います。拒まれるのはつらいですが、拒むのもつらいのです」

誰だって、高熱のときや吐きそうなときは求められたくない


病気だからできないのです


「本来は何も恥ずかしくないとても大切なコミュニケーションなのですが、それでも話題にするのはパートナー相手でも少し難しい。まして『性欲がなくなったので上手くできません』なんて、反応も怖いしなおさら言えないでしょう」

「ですので、どうか大切な人を苦しめないためにも『うつ病でムリになる人もいるんだ』ということを覚えておいていただけたらなと思います」

「高熱を出しているとき、頭痛がひどいとき、吐き気がすごいときなどに求められてもムリなのと同じように、うつ病という“病気”だからムリなのです。けっしてあなたが嫌がられているわけでも冷められているわけでもありません」

「大切な人とできなくなるのはあなたもつらいと思います。だからこそ、これからどうするか、今一度考えてみてください。大切な人との未来のために」

次回「うつ病のフラッシュバックが抑えられない」では、うつ病患者が突然襲われるフラッシュバック、錯乱について読み解いていく。

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