【漫画】身代金をジャンケンしながら運ぶ犯人など、発想の秀逸さが際立つ作品が話題!

独特な感性で描かれる4コマや短編漫画が、Twitter上で人気を集めている。Webメディア「オモコロ」上でも連載を抱える作者のスマ見さん(@miteruyatsu)に話を聞いた。

実体験をベースに、「時間をかけて考える」

会社員として働きながら、仕事の合間に漫画を描いているというスマ見さん。もともと美術系の大学に通っていたのでデッサンなどはしていたが、イラストや漫画の経験はほとんどなかったという。

「約一年前から漫画を描き始めました。きっかけは、『オモコロ』にお声がけいただいたこと。いくつか出した企画の中から、漫画を描くことを勧めてもらって、そこで初めて少し長い漫画を描くことになりました。思いのほか楽しくて、今もその延長で描いてるという感じです」

人の家の前で「憧れのマイホーム!」みたいな写真を勝手に撮る家族(2)

人の家の前で「憧れのマイホーム!」みたいな写真を勝手に撮る家族(4)


漫画を描く以前は、インターネット上の大喜利サイトに投稿をしていたそう。「ネット大喜利をしているうちに思いついたおもしろいことを、もっといろんな人に見てもらいたいと思って、Twitterアカウントを開設しました。開設した当初はネタ画像を作ったり、動画を作ったりしていました」と、現在の漫画のネタに通じる経験を話す。「漫画のネタは、実体験をベースに創作することが多いです。散歩するのが好きで、その時に見た風景をきっかけにネタを思い付くことが多いですね」。

漫画を描く際には、「時間をかけて考える」ことに気を付けているという。「ちゃんと時間をかけて考えたネタは、すべってもあんまり悔しくないので」と真摯な姿勢が伺える。

独自の視点で、1コマ漫画から短編まで描く

シンプルな線で描かれる漫画は、スマ見さんならではの発想を取り入れたシュールなものが多い。

故事である「矛盾」を独自の視点で描いた1コマで矛と盾を売っているのは、なんとバイトの店員。「バイトの適当さって、責任感のなさからだと思うんですけど、僕はそういう人が好きです。責任感がない人っていい味出てますよね。人には本来何の責任もないですから」とユニークな持論を展開する。

バイトなら仕方ない

多分すぐ捕まる悪人


「給食のバンダナがピンと立ってしまっている子を矯正する施設」という4コマでは、バンダナが立った子がベルトコンベアに乗って流れてくる、架空の施設が登場。「ここまでどうでもいいネタを描き上げたのは我ながら偉いな〜と思いました」と振り返る。

給食のバンダナがピンと立ってしまってる子を矯正する施設(3)

給食のバンダナがピンと立ってしまってる子を矯正する施設(4)


焼きそばの粉末ソースがキラキラしていることを話す2人の男の子のほっこりエピソードについては、「実際に焼きそばの粉がキラキラしてるのか検証したんですけど、キラキラしてませんでした。インスタントラーメンの調味料はキラキラしてました。記憶違いだったのかも!」とのこと。

細かいことに気がつく人とそんな彼にときめいてる人(1)


春休みに暇を持て余す大学生を描いた「春休みでおかしくなってる大学生」は、自身の実体験がもとになっているそう。「大学時代は万年春休みみたいな生活だったので、かなりこんな感じでした。僕の場合はお茶をこぼして爆笑していました」。

春休みでおかしくなってる大学生(4)


「急遽降りてきた宇宙人」は、本を読みかけだったらしく、指を本にはさんでいる姿が印象的だ。「宇宙人もこの方法でブックマークしてるとしたらかなり身近な存在に思えてきますよね」。

急遽降りてきた宇宙人(3)

急遽降りてきた宇宙人(4)


1コマや4コマ漫画のほか、短編漫画も投稿しているスマ見さん。自身のイチオシは、「散歩する女の子の漫画」だという。「女の子の髪型や表情、造形がお気に入りです。気に入りすぎて 専用のアカウント を作りました!もしこの漫画がアニメ化されて、この子が動き出して声なども付いたら、その時点で人生に満足すると思います」と熱く語る。

散歩する女の子の漫画(1)

散歩する女の子の漫画(5)


最後に今後の抱負を尋ねると「自分の本を出したい、あわよくば書店に並んでる景色を見たいです。気軽にお仕事ください!」と話してくれた。

取材・文=上田芽依(エフィール)

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