カギを失くしてもうろたえ方が“アメリカ映画” 洋画ノリ全開の夫婦を描いた漫画に思わずにやける
「今日は最高の日だな、お姫様を後ろから蹴飛ばしたくなるくらいに」。洋画、特にアメリカ映画の吹き替えでは、小気味いい言い回しと独特のユーモアが定番。そんな“アメリカン”な応酬を繰り広げる夫婦の漫画がTwitterで人気だ。
2017年からTwitter上で「アメリカンなノリにも付き合ってくれる人と結婚したいっていう漫画」シリーズを不定期で発表しているわけぎラテ(
@wakegi9315
)さん。7月に公開された新作では、外出から戻り自宅のカギを紛失した際のやり取りを「ひどい記憶力ね、脳みそに鶏でも飼っているの?」「絶望的だよ、スティーブンキングも満足させられるほどにね」と歯切れいいジョークを繰り出し合う夫婦の姿が描かれている。投稿には1.9万件を超えるいいねが寄せられ、読者からは「セリフの言い回しがいちいちかっこいい」「よく遭遇するシチュエーションも、セリフ回しで最高のシーンに」といった反響もあがっている。


冴えわたるアメリカンな言い回し、アイデアの源は?
第一作のいいね数は27.7万件に上り、新作が公開されるたびに話題を呼ぶ長期シリーズ。作者のわけぎラテさんに話を聞いたところ、本シリーズは「漫画を描いていた時に鼻血が出てきて、その休憩中の30分に描いた」のがきっかけだという。思いの外反響が大きく、続きを求める声が多かったためシリーズ化に至ったのだとか。
また、アメリカ映画的な言い回しは「日常的に思いついたフレーズや、海外の映画で面白いフレームがあったらメモをし、そこから漫画のシチュエーションに合ったセリフを選んでいます」と、日々参考になるアイデアを集めているとのこと。


同作では洋画的ノリの中で顔を覗かせる夫婦の甘い関係も魅力的なポイントの1つ。キャラクターの関係性については「キツい言葉をかけたり、いがみ合いながらもどこか愛情が感じられるように描けたらいいなと思っています」と話す。
3年以上の長期シリーズとなっている本作。わけぎラテさんは作品を続けている間の変化について「1話から絵が上手くなったと思われがちですが、存外人気シリーズになったため、恐怖のあまりちゃんと描き始めただけです」と語る一方、「需要が継続していくようなら続けたいです。目標は目分量で大さじ一杯が量れるようになりたいです」と今後の意気込みをジョークを交えて教えてくれた。

本シリーズをはじめ、わけぎラテさんはオリジナルやパロディ作品など幅広いジャンルで漫画をTwitterで発表している。今後の作品にも注目だ。
取材協力:わけぎラテ(
@wakegi9315
)さん