【漫画】「人付き合いは苦手」「飲み会参加率0%」でも「問題はナシ!」アラサーでも友達ができるって本当?

器用なのに「人付き合いは不器用な紀陽さん」と、「女子力全開の吉峰さん」の温度差が面白い漫画が今、反響を呼んでいる。『隣の紀陽さん』は、なんでもできちゃう真面目で器用な主人公を中心に描かれた漫画。ある日、空気のような存在の紀陽さんが「そんなんで、DIYって言ってんじゃねぇよ!」と小さくディスっているのを耳にしたところから話はスタートする。今回は、作者みこまる(@micomalu)さんに本作の見どころと制作秘話について話を聞いた。

――真面目で1人でなんでもできてしまう器用な人、だけど人間関係は不器用な紀陽さん。このキャラクターはどのようにして生まれたのでしょうか?
創作漫画にもチャレンジしたいと思った時、自分の得意なDIYをテーマにしたものなら描けるかもしれないと思いました。元々「手先は器用、人生不器用」という何かコナン君のキャッチコピーのようなものを思いついていまして、今回のテーマにぴったりだからこれをキャラクターにしてみよう!と思いました。それで生まれたのが紀陽さんです。

――反対に隣の席の吉峰さんは、いわゆる陽キャですね。最後はお互いお友達になりたいモードが発動していましたが、正反対の2人の相性はどうなのでしょうか?
紀陽さんは自分の世界を守る人、沙織ちゃん(吉峰さん)は人の世界に入っていく人。紀陽さんはやや警戒しながらになりますが、誰かと心許して語らいたいとも心のどこかでは思っていると思うのです。きっと良いコンビになるのではないかなと思います。

――続きを描く予定はありますか?
あります。ただ、ぼんやりとしかまだ構想がないので、すぐにというわけではありませんが…。また一緒にDIYにチャレンジしたり、旅をしたり、夢の国に行ったり、時にはぶつかったり、恋をしたりと妄想は膨らんでいます。

――大人になって友達を作るのは、難しいと思います。本作を通して伝えたかったことがあれば教えてください。
そうですね、難しいですよね。職場、地域、コミュニティ…そういう繋がりがなくても一緒にいて心地よいと思える友人は稀有な存在だと思います。でも、もしかしたら、すぐ近くのあの人が。実は心通じる相手かもしれません。

――現在はどのような活動をされていますか?
現在は商業ベースに載せるべく作品の構想を考えていたり、いただいたお話に絵を添えて漫画にしたりという仕事をいただいています。先日までは車の営業マンの漫画「田端、明日は売るつもり!」というお話を連載しておりました。また、どこかでみなさまのお目に掛かれたらと思います。

紀陽さんが静かで淡々とし空気のような存在でいるようになったのには、理由があった。学生時代から面倒なこと、理不尽なことも頼られれば引き受けてきた生真面目で器用貧乏といわれるタイプの人にも、きっと心に響くはずだ。
取材協力:みこまる(@micomalu)