【漫画】平和なビーチに「深海からの刺客」が襲来!?“サメ映画”な導入からはじまる怒涛のギャグにニヤリ

東京ウォーカー(全国版)

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とある平和なビーチ。あまりの退屈さに「海の怪物とか上陸してこないもんかね」とライフセーバーがぼやくほどの平穏はしかし、突然の悲鳴によって打ち砕かれた。ライフセーバーが駆け付けた先で見たのは、手足が生えた異形のサメが、小さな子供たちに襲われている光景だった――。

深海からの刺客2sho.t(ショウ)(@shoshot005)

pixivコミック月例賞(2021年12月投稿分)の優秀賞を受賞したギャグ漫画「深海からの刺客」。今や「サメ映画」と呼ばれるジャンルが確立されるほど、パニックものではおなじみの敵役のサメ。そんなサメがあわれな被害者になってしまうおきて破りの展開とテンポのいいギャグで、ユーザーの笑いを呼んでいる作品だ。

深海からの刺客3sho.t(ショウ)(@shoshot005)

作者は漫画家のsho.t(ショウ)( @shoshot005 )さん。メディアミックスコンテンツ『スナックワールド』のコミカライズのほか、最近では「good!アフタヌーン」5月号に読み切り『 グランダッド・グランドータ 』を発表するなどプロとして活動するsho.tさんだが、話題を呼んでいる本作は数年前に描いたもののいわば「お蔵入り」になっていた作品なのだという。今回はアイデアのきっかけや制作の舞台裏、作品を公開したことでの気付きなどをインタビューした。

日の目を見なかった作品が受賞。「読んでもらうことの大切さ」を思い出した一作

深海からの刺客4sho.t(ショウ)(@shoshot005)

――「深海からの刺客」を描かれたきっかけを教えてください。

「以前『スナックワールド』というアニメのコミカライズ連載を終えたあと、同作を連載していた雑誌に載せてもらう読切として描いた作品です。本当はこれをはじめオムニバス形式の作品として連載できないかなと考えていたのですが、なかなか掲載までこぎつけることができず、pixivに公開するまではあえなく封印…という形になりました」

――サメ映画のパロディにも思えるコメディタッチの本作ですが、どんなところからアイデアが生まれたのでしょうか?

「元々はサメ映画のパロディではなく、『海の食材に飽きたサメの魚人が、新たな食材を求め陸に進出する』という展開だったのですが、いつの間にか今の形になっていました。その当時のアイデアは、食材は人間でこそないですが、本編の最後に出てくる人魚のヒロミッティに引き継がれています。ちなみに最も記憶に残っているサメ映画は『ディープ・ブルー』と『シャークネード』です」

深海からの刺客7sho.t(ショウ)(@shoshot005)

――サメ魚人のジョニーをはじめ、ドタバタを織りなすキャラクターも面白かったです。キャラクター作りはどんなところを意識されたのですか?

「人間のキャラに関してはいかにもパニック映画に出てきそうな人物をイメージしています。サメ魚人のジョニーはどういう経緯で生まれたのか覚えていないのですが、恐らくサメとガリガリの手足が好きだったのでしょう。今でも好きです」

――ギャグのテンポはもちろん、ユーザーから「落語のよう」という声も聞かれたように、そのシャレの効いた構成にもニヤリとさせされました。

「ギャグ漫画を描く際は会話のテンポが悪くならないよう気を使っています。結果的にネームや台詞が異常に多くなるんですけど……。合わせて、台詞の大きさやフォント、改行によっても読者が受ける印象は変わると思うので、そのあたりも注意しています。また、読者からの『落語のよう』というコメントは少し意外でした。私は殆ど落語を観たことがありませんので、どこらへんが似てるんだろうとたまに考えたりしますが、嬉しかったです」

――本作はpixivコミック月例賞(2021年12月投稿分)の優秀賞を受賞し、ユーザーからも多くの反響を集めました。

「とても嬉しかったです。投稿前までは『発表の場は商業誌じゃないと駄目!』というこだわりがあったので、深海からの刺客をはじめ他のギャグ作品も表に出す予定はなかったのですが、今回の受賞を通し、『自分の漫画作品を人に読んでもらうことの大切さ』を思い出せた気がします」

――本作はギャグ作品ですが、先日「good!アフタヌーン」掲載された読み切り『グランダッド・グランドータ』は、優しい絵柄ながらスタイリッシュなSF作品として読み応り、作風の幅広さを感じました。

「基本的には国産のものより洋画や海外ドラマ、アニメの方が好きだったりするので、それらの雰囲気をいかに自分の作風にできるか、というのは常に考えています。あと、自分の中ではギャグ作品とストーリー作品は完全に別物なので、それぞれの手法が中途半端に混ざらないように注意しています。なかなか上手くはいきませんが……」

――最後に今後の漫画制作の展望を教えてください。

「オリジナルのストーリー漫画で連載するのは小さい頃からの夢でした。『グランダッド・グランドータ』は連載を視野に入れて描いたもので、反応次第で続きが描けるかどうか決まるそうです。今は大学入試の結果を待つ受験生のような気分で日々を過ごしています。一方、ギャグ作品を描くのは気分転換になるので、これからもちょくちょく描いていきたいと思います。こちらも商業誌で載せていただけるところがあれば一番いいのですが…(笑)。

先日も自分のTwitterなどで、新作のギャグ漫画『呪われし髪 長髪死闘編』を公開しました。私の作品には珍しく必殺技を使うキャラが登場するので是非読んでもらいたいです」

取材協力:sho.t(ショウ)(@shoshot005)

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