【漫画】自閉スペクトラム症の息子に「あなたは周りの助けが必要」と心苦しい説明を。それに対する息子の答えに涙

看護師でありシングルマザーであるまゆんさん(@mayun4311)。自閉スペクトラム症があり特別支援学級に在籍する小学6年生の息子・太郎くんとの暮らしを漫画にし、Instagramで配信。さまざまな出来事を、まゆんさんと太郎くんが一緒に乗り越えていく姿に共感の声が多く届いている。ウォーカープラスでは「自閉スペクトラム症の太郎とやさしい世界」と題し、まゆんさん一家の何気ない日常を、描き下ろしの新作漫画と共に隔週でお届けする。

最終回となる今回のテーマは「やさしい世界」。まゆんさんに当時の思いなどを聞きつつ紹介する。

太郎君が自閉スペクトラム症であることを、いよいよ本人に伝える

太郎君は中学生になった。まゆんさんは意を決して、太郎君が自閉スペクトラム症であることを本人に伝えることにする。

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告知することで太郎君が傷つきやしないかと、心配だったまゆんさん。落ち込まないように、誤解されないように、慎重に言葉を選んだすえ「(太郎くんは)少し周りの人達の助けが必要な状態である」と告げた。しばらく沈黙する太郎君。すると…。

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「助けが必要とか、支え合うって、みんなそうなんじゃないの?」。太郎君がそう言った瞬間、自閉スペクトラム症か否かという大きく感じられていた境界線が、消えた。助けが必要なのはすべての人だ。

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太郎君がどんなに落ち込むだろうか…告知前は悪い想像ばかり

太郎君への自閉スペクトラム症の告知について、かなり慎重になっていた描写がある。最も懸念していたのは、太郎君が被る精神的ダメージだった。「生活に支障が出るほど精神的に落ち込むのでは、とか固まって動かなくなるのでは、とか、悪い想像ばかりしていました。太郎のリアクションがまったく読めなかったので、それも不安のひとつでした」

まゆんさんが伝えたかったのは、自閉スペクトラム症は善悪とは関係がないこと。それを踏まえて、太郎君に伝えた「少し周りの人達の助けが必要な状態」という表現が出てくる。その言葉は「話をしようと決めてからなんとなくは考えていました。太郎に分かりやすく説明するにはどんな表現がわかりやすいのか、そういうことも含めて。『自閉スペクトラム症』=『悪いこと』ではないことだけは伝えたいと思っていたのですが、説明する前に太郎からのあの言葉がありました」

太郎君の言葉に“たくましさ”を感じて涙が出そうに

それだけに、太郎君の「支え合うって、みんなそうなんじゃないの?」という答えを聞いた時は感極まった。「まさに私が言おうとしてたことを、太郎は自らたくましく表現してくれました。そのたくましさから、私の緊張の糸が切れ、涙が出そうになりました」

それは、中学生になった太郎君の成長の証でもある。「(変わったことは)なんといってもこのハンカチの男の子と外で遊ぶようになったことです。突然の出来事でした。それまでは誘いに来られても外に出なかった太郎が、友達の力もあり外の世界に興味を持ち始めたんです。友達の力ってすごいんだと改めて思いました」

太郎君の素直な感性は、人が作り出すややこしい境界線や固定観念をどんどん越えていく。その先に、困っている時にごく自然に助け合ったり、支え合ったりできるやさしい世界が見えているのだろう。「太郎となら、この先の困難も乗り越えられる」というまゆんさんのメッセージが心に響く。

取材・文=折笠隆

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