父親からの酷いDVで人生で5回も骨折!?「夜逃げとは亡命」と語るイケメンカウンセラー【作者に聞いた】

「夜逃げとは亡命」と語る夜逃げ屋のカウンセラー画像提供:宮野シンイチさん

子供の頃から漫画が好きで、ユーモア溢れる漫画を描いている宮野シンイチ(@Chameleon_0219)さん。Twitterにて公開された「夜逃げ屋日記」は、DV被害などに遭う依頼者を夜逃げさせた実話を基に描かれた人気漫画で、遂に2023年6月22日(木)に書籍発売されることが発表された。今回は、Twitterに投稿されている中から「夜逃げ屋日記」の第18話を紹介するとともに、著者に夜逃げの存在についても聞いた。

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公園でコーヒーを飲みながらひと休みするジョーさんと宮野。ジョーさんは漫画家の宮野に自分にはそんな才能がなく、作家さんを尊敬しているとのことを打ち明ける。そして、「そんな作家さんからみてどうでした?夜逃げ屋で何か感じたことはありますか?」と質問され、正直戸惑う宮野。

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宮野の家庭は仲がよく、DVなどとは無縁の一般家庭。なので、ニュースで虐待死などの話が流れても、可哀想だと胸を痛めながらもどこか別世界のように感じていた。けれど、夜逃げ屋では別世界にいる悪魔のような人間のせいで、悲惨な思いをしてきた人達と実際に会ってきた。

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宮野は「ちょっと取材しただけのワシが、これをちゃんと漫画にできるのか…考え出したら不安で眠れなくなることもあるんです」と正直に話す。そして「夜逃げって一体なんなんですかね…」と肩を落とした様子でポツリと言う宮野。

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すると、その言葉を聞いたジョーさんは「初対面の方にこんな話するのもなんですけど、私、生まれつき病気で左膝が悪いんですよ」と話し始める。幼い頃はイラついた父親に何度も膝を蹴られ、人生で5回も足を折られているという。父から逃げるまでの数十年は、折れた足よりも父の機嫌を優先し、それが当時のジョーさんにとっての常識だったようだ。

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そして、ジョーさんは「家って国みたいだなって思うんです」と話す。マンションを例にすると、壁一つ隔てた向こう側には知らない世界がある。お金持ちの国や貧しい国など、世帯の数だけ皆別々の価値観を持っている。

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「家を国と考えるなら、夜逃げとは亡命。私はそう考えます」とジョーさんは語る。その解釈は、当時の宮野にはまさに目から鱗だった。

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そして、今回の依頼者・井上さんについて話す二人。「宗教って複雑ですね。話聞いてると、子供のことより宗教が優先って感じじゃないですか」と話し、母親には恨みや憎しみしか湧かない井上さんに同情する宮野。

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すると、ジョーさんは昔、井上さんと同じようなケースの男性をカウンセリングした経験があるとのこと。その男性の話で印象深く感じたのは、最も多感な少年時代にその男性が母親に抱いた複雑な感情だったようだ。ジョーさんは「もしかしたらあなたの漫画に役立つかもしれません」と宮野に話し出す。果たして、その男性はどんな複雑な感情を抱いていたのか、気になるところだ!

現在も夜逃げ屋のスタッフとしての顔を持つ宮野シンイチさん。今回は、著者に夜逃げの存在についてインタビューした。

――ジョーさんは「夜逃げとは亡命」と話していましたが、宮野さんはこの言葉を聞くまで、夜逃げとは一体なんだとお考えでしたか?

当時は「夜逃げとは何か?」と問われても、うまく答えられない状態でした。うまく説明できない何かを感じてはいるけれど、それを言語化できないと言う感じです。

「夜逃げ屋日記」は2023年6月22日(木)に書籍発売が決定。Twitterで投稿している作品以外に、描き下ろし45ページ以上を収録。今後もますます目が離せない!


取材協力:宮野シンイチ(@Chameleon_0219)

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