方向オンチは「地図を見ない」「見ないくせに自信満々」「標識や看板は信じない」共感しかない“あるある”【作者に聞く】
「地図をぐるぐる回さないと読めない」「地下街に下りると方向感覚がわからなくなる」「一度行った場所なのに二度目は行けない」「大きな駅がダンジョンのようで迷ってしまう」という人は意外と多いのではないだろうか?そういった“方向オンチ”の人たちに共通する事項をまとめた“言い得て妙”な「あるある漫画」がおもしろい!

「目の前の情報を信じない」「標識や看板は見ない」「地図も見ない」「地図を見ないくせに自信満々」など、次々に繰り出される“方向オンチあるある”に思い当たる節がある人も多いのではないだろうか?この“あるある漫画”の作者であるりんごさん(@ringo_san_)は、「モーニングゼロ」での奨励賞受賞や、歴史と実績ある青年漫画の登竜門「ちばてつや賞」入選などの経歴の持ち主で、この「方向オンチあるある漫画」のほかにも「迷子の達人」なども執筆している。今回、りんごさんに本作について話を伺ってみた。

――方向オンチの人の特徴をよく捉えていますが、身近にモデルとなった人がいるのでしょうか?
はい、ズバリ夫が方向オンチです。しかもかなりの方向オンチで、必ずと言っていいほど正解と逆の道を選びます。その様子を隣で見ているとおもしろくて、その様子を“あるある漫画”にまとめてみました。
――旦那さんの方向オンチのエピソードでおもしろかったものを教えてください。
夫は目の前の情報ではなく、自分の感覚を信じて進む傾向にあり、必ず間違います。それを逆手にとって、夫が信じた方と逆の道を進んでもやっぱり間違っているのです…。なので、本人が妙に自信満々に進もうとしたときだけは、それを引き留めて逆の道を行けば正解…という占い的な使い方もできます。
――「方向オンチ対策」として、道に迷わないように心がけていることなどあれば教えてください。
自分の感覚を当てにしないことです。自分の感覚を信じても信じなくても必ず間違えるので、夫には自分の感覚を介在させないようにさせてます。つまり、信じるべきはグー●ルマップの一択です。おかげで最近はあまり迷わなくなりましたが、私としてはおもしろエピソードが減ってさびしい気持ちもあります。

「方向オンチ」という言葉自体にはネガティブな要素を含んでいるが、「私、方向オンチなんです」と自分が方向オンチであることを話す際、人はそれほどネガティブには捉えていない傾向があるように感じる。りんごさんの「迷子の達人」という漫画も、いつも道に迷う友人とそれを心配する主人公を描いた漫画だが、最後に主人公は方向オンチの彼に向かって言う。「なおさなくていいんじゃないか。きみは困っていないようだし」と。方向オンチの人はもちろん、身近に方向オンチがいる人にもぜひ読んでみてほしい作品だ。
取材協力:りんごさん(@ringo_san_)