脈なしとわかった男子高校生が最後にしたことは…?恋愛作品の“ライバル側”を描いた漫画に「切ねえ…」「いいものを読んだ」【作者に聞く】

恋愛作品で必ず登場するのが恋のライバル。どうしても主役2人に心情を重ねがちだが、ライバルにだってさまざまな葛藤や思いはある。今回はそんな恋愛作品の“ライバル側”を主人公に描いた、由田果( @ytkcchi )さんの漫画「俺が花火に勝てるとしたら」を紹介しよう。

10年に渡る幼なじみへの片想い。意を決した告白の答えと結末の切なさに涙画像提供:由田果(@ytkcchi)


長年の片思いが実りそうになるも、彼女の本心を見透かす“主人公”

夏祭りの日、高校生の旭(あさひ)は幼なじみである華(はな)に告白しようと意気込んでいた。華を好きになったのはちょうど10年前の夏祭り。花火を見ている姿に惚れ、そこから「10年後までに花火より俺に見惚れさせてやる」と、彼女を振り向かせるために血のにじむような努力をしてきた。

「俺が花火に勝てるとしたら」2画像提供:由田果(@ytkcchi)

「俺が花火に勝てるとしたら」5画像提供:由田果(@ytkcchi)


しかし、夏祭りには2人以外にもう一人、幼なじみで親友の大智も一緒だった。華と2人きりで行こうと誘うことができず、例年通り3人で来てしまったのだ。なかなか告白のシチュエーションが作れないとやきもきしていた旭を察して、大智は「今日好きなアニメの特番があって…」と帰ろうとする。そんな大智に華は「さっさと帰れば⁈」とムキになる。

「俺が花火に勝てるとしたら」11画像提供:由田果(@ytkcchi)


その後、2人だけで遊び、いい雰囲気になってきたことに内心調子づく旭だったが、華が大智の好きなアニメのお面を撮影していることに気づく。その瞬間、咄嗟に「お前、俺と付き合えば?」と告白してしまう。「いいよ」とあっさりOKをもらったものの、旭には言葉とは裏腹な華の本心が伝わってきて――。

「俺が花火に勝てるとしたら」15画像提供:由田果(@ytkcchi)


長年の片思いが実らないことをさとり、好きな女性の恋を応援する側にまわった旭の姿に、「主人公のこと考えたら涙出る」「切ねえ…」「いいものを読んだ」など感動の声が多く寄せられた。

ライバルキャラの方に魅力を感じることが多い

本作は、第86回小学館新人コミック大賞少年部門で入選も果たしている。作者である由田果さんに制作の経緯を伺った。

「恋愛ものに登場する、恋が実らないライバルキャラのほうに魅力を感じることが多いので、そんなキャラクターがかっこよく見える話を描きたいと思いました」

「俺が花火に勝てるとしたら」17画像提供:由田果(@ytkcchi)


不器用ながら切実な想いを秘めた旭のキャラクターも魅力的だ。制作時に、キャラクターについてどのような点を意識したのだろう。

「頑張ってかっこつけてるけど上手くいってない。みたいな、隙を作って身近に感じてもらえるようにしました。そして、キャラクターの感情が伝わるように、表情には特に気を付けました」

「俺が花火に勝てるとしたら」19画像提供:由田果(@ytkcchi)


現在由田果さんは、週刊少年サンデー上で脇役と悪役の青春恋愛ストーリー「君と悪いことがしたい」を連載中。最後に漫画家としての今後の目標について聞いてみた。

「読んだ人の心に残って長く愛されるようなキャラクターを描けるようになりたいです。新連載『君と悪いことがしたい』では、そこに全力で挑戦していきたいと思ってます。ぜひ、多くの人に届いてほしいです!」



取材協力:由田果(@ytkcchi)

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