まるで絶頂期に突然の打ち切り…「その先が見たかった」と言いたくなる武将「武田信玄」の生涯紐解く漫画が面白い【作者に訊く】

あまたの英雄・豪傑がしのぎを削った戦国時代。華々しい活躍をした戦国大名から知る人ぞ知る武将までその生き様に惹かれる人は多いが、その半生はあまり知られていないもの。そんな戦国のスターからマイナー武将まで、戦国武将の生涯をYouTube漫画として描いているのが漫画家の徳永サトシさんだ。

72戦49勝3敗20分…「戦国最強武将」武田信玄の生涯を描くマンガ動画に注目作:徳永サトシ


日本史を題材にさまざまな漫画をYouTube動画として配信する作品の中には100万再生を数えるものもあるほど人気を博す徳永さん。とりわけ反響が大きいのが戦国時代を舞台にしたもの。今回は「武田信玄の生涯~誕生から最期までの53年間~」の紹介とともに、作者の徳永さんに漫画制作の舞台裏を取材した。

敗北はわずか3回のみ!最強クラスの戦国武将・武田信玄の生涯とは?

徳永さんの歴史漫画は大筋は史実をなぞりながらも、創作や諸説分かれる部分も盛り込んだ内容で描かれている。9.4万再生(2023年11月現在)を数える「武田信玄の生涯~誕生から最期までの53年間~」では、戦国時代を代表する“甲斐の虎”武田信玄の戦いの日々と、意外と知られていないその最期までを紐解いている。

作:徳永サトシ

作:徳永サトシ


「戦国最強」とも称される戦国大名・武田信玄。その生涯戦績は72戦49勝3敗20分、勝率にすれば94%超ととにかく負けない強さを誇っていた。

そんな信玄は、甲斐国を統一し大名としての地位を確立した父・信虎を国外に追放。若くして武田家の当主の座に座り、領土拡大のため信濃国への侵攻を始める。着々と覇権を広げる信玄だったが、そこに立ちはだかったのが越後の上杉謙信。「川中島の戦い」で知られるように、信玄は最大のライバルとして謙信と長年戦いを繰り返すことになる。

作:徳永サトシ

作:徳永サトシ

作:徳永サトシ


それでも同盟や策略を駆使しつつ、謙信以外も相手取り各地で快進撃を続ける信玄。そんな物語の主人公のような男が何故、覇道の半ばでまるで打ち切られるかのように、歴史の舞台から姿を消してしまったのか――?その結末や、数少ない「大敗北」まで、武田信玄53年の人生のハイライトを取り上げ、漫画で分かりやすく解説している。

作:徳永サトシ

作:徳永サトシ


「まだまだ戦国はつづきます」信玄の半生を描く上での思い

『マンガでわかる 戦国武将のさいご図鑑』 (マイナビ出版)や、 『マンガ版 教養として学んでおきたい5大宗教』 (執筆・監修:中村圭志、マイナビ出版)など、歴史・宗教に関する書籍も手がける中、日々歴史漫画をYouTubeで発表する徳永さん。今回は武田信玄の回を描いた理由や、徳永さんから見た武田信玄像について話を訊いた。

――戦国大名の中でも屈指の知名度を誇る武田信玄ですが、作品を描く前はどんなイメージを持っていましたか?

【徳永サトシ】作品を描く前は、「とにかく強い人物」というイメージを持っていました。漫画を描く中で、そのイメージはより強くなりました。

――1つの動画の中でその全半生を描いていますが、特にここは描きたかった!というシーン・史実はありますか?

【徳永サトシ】武田信玄の生涯の中でも最大の敗北と言われる「砥石崩れ」を描きたいと思っていました。強いイメージのある信玄が経験した大敗北。信玄はこの敗北をどのように乗り越えていったのか興味がありました。

作:徳永サトシ

作:徳永サトシ


――猛烈に徳川方を攻め立てる最中死を迎える信玄公と、「さあここから」という展開で終わりを迎えてしまう漫画の構成が見事に重なっているように思います。こうした構成はご自身でも意識されたポイントですか?

【徳永サトシ】意識していました。武田信玄が死を迎えても、他の武将たちは生き続けて時代は流れていきます。「信玄亡き後も、まだまだ戦国はつづきます」という意味を込めて表現しました。

取材協力:徳永サトシ(@tokunaga0621)

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