働きすぎて休職することに…!?世の中の当たり前をやめて身近な幸せに気付いていく独身女性【作者インタビュー】

小さい頃から漫画や本が好きだったみぞグミ絵璃
(@mizogumi)
さんは、「&Sofa」(講談社)にて「すってんてんちゃんお休み日記」という作品を連載していた新人漫画家さん。2023年11月には「アルバイターてんちゃん、社会のレールに乗る」を含む1話~3話をSNSに投稿し、9300超えのいいねが付いた。昼は福祉の施設で非常勤職員、夜はカフェでアルバイトをして働き詰めのてんちゃんが、ひょんなことで休職することから物語は始まる。20代女性の平凡な日常を描き、ほんわかしたタッチの絵がなんとも魅力的だ。本作を描くようになった理由や裏話などについて、みぞグミ絵璃さんにインタビューした。

――本作を描いたきっかけについて、お聞かせください。
自分の休職経験がきっかけです。動けなくなるまで、自分の身体というものをあまり意識したことがありませんでした。エネルギーというのは食事で補給すれば無限に湧いてくるものだと勘違いしていましたし、お休み期間を経て初めて、疲れているときの身体感覚やリラックスしているときの身体感覚を感じ取れるようになりました。もしかしたら多くの人が当たり前に知っていることばかりかもしれないのですが、私はそれを知る機会がなかったので、描いてみたいと思いました。

――本作を描く際に、苦労された点はありますか?
描きたいことがたくさんあったので、短いページ数でまとめることに一番苦労しました。描くほどでもないような些細なことでも、てんちゃんたちの物語において大切なことのように感じてしまうんです。これは今でも私の課題で、上手に描写の取捨選択ができるようになりたいです。

――本作はリアリティー溢れる印象を受けますが、てんちゃんをはじめ登場人物のモデルはいるのでしょうか?
身近な人たちから着想を得ました。でも、誰をモデルにしているかは恥ずかしいので内緒にしたいです。

――てんちゃんはいつも仕事帰りに肉まんを買っていますが、みぞグミ絵璃さんも仕事の疲れを癒やす習慣はありますか?
マッサージ屋さんに行くことです。会社員時代は、退勤後に急に「歩いて家に帰るのは無理だ」と感じることがありました。そういうときはマッサージをしてもらってからでないと家に帰れませんでした。てんちゃんは肉まん1個なので、それと比べると贅沢ですよね…。今でも、どうしても自分で癒やせない疲れはマッサージ屋さんに癒やしてもらっています。タイ古式マッサージが好きです。マッサージ師さんには本当に感謝しています。

――電子書籍の発売おめでとうございます!読者にメッセージをお願いします。
電子コミックスを発売することができて、本当に幸せです!続きが描けるように頑張りますので、ぜひ応援してもらえるとうれしいです。てんちゃんたちが、自分たちにとって楽しくて持続可能な生活を見つけるまでを描いていきたいです。
みぞグミ絵璃さんが描く漫画は、どれも心がほっこりする作品ばかりだ。2023年11月に「すってんてんちゃんお休み日記~休職したって休めません編~」の電子書籍が発売。SNSではほかのエピソードが投稿されているので、気になる人はぜひ読んでみて!
取材協力:みぞグミ絵璃(@mizogumi)