【漫画】「推しが死んだ」衝撃的な作品に涙が止まらない!!推しは“死んだ”んじゃなくて“殺された”!!【作者に聞く】
東京ウォーカー(全国版)
推しが死んだ。報道ではいろいろと言われているが、そんなわけない…「推しは殺された」――!!センセーショナルな言葉からスタートするこの漫画。主人公は、推しに出会えて人生が変わり、推しの存在にいつも励まされていた女の子。そんな主人公をどん底に突き落とすニュースが突然飛び込んできた。本作を読んだ読者からは「これは本当にフィクション?誰かにとってはノンフィクション?」という声や、「最後の最後、鳥肌がやばかった…推しよ死なないでくれ」と懇願する声も飛び交った。
本作を描いたのは、雪宮ありさ(@yukimiya_7sb)さん。2014年に第24回スクウェア・エニックスマンガ大賞で「人魚の星」が入選し、「月刊少年ガンガン(スクウェア・エニックス)」で商業誌デビューを果たした漫画家だ。その後も順調に「月刊少年エース(KADOKAWA)」や「まんがタイムきららフォワード(芳文社)」などで読み切り作品を掲載、2021年から「まんがタイムきららフォワード(芳文社)」で自身初の連載作品「最果てのともだち」がスタートすると、好評を博して単行本が全3巻(完結)発行された。本作「推しが死んだ」について雪宮さんに話を聞いてみた。
――この作品の構想を思いついたきっかけを教えてください。
X(旧Twitter)を見ていたら、とあるポストが目に入りまして…!そこには今まで亡くなられた方たちのことを「どうせみんな、もう忘れてるでしょ」と書かれていて。それを見て、どうしようもない憤りを感じたことがきっかけです。
――推しを失った心情がリアルに描かれていますが、雪宮さん自身にも“推し”がいるのでしょうか?
作品はアイドルの推しを失くした主人公の話ですが、私にも好きなアイドルの推しがたくさんいます。アイドル以外でも、いろんな業界や界隈で尊敬している好きな人たちがたくさんいて、そういう方々に励まされて勇気をいただくことが多いです。自分がすごくつらかった時期も、推しにはたくさん励まされました。推しの仕事への誠実な姿勢や、あたたかい人間性をみて「私もこういう大人になりたい」と思いましたし、作中の主人公のように推しが笑顔でいてくれるだけで自分の暗い世界もあたたかく照らされているような感覚でした。
――推しへの愛を作品から感じるのは雪宮さんの想いが込められているからなんですね。
推しにはとても感謝しています。あのつらい時期を乗り越えられて、自分のことを好きでいられる大人になれたのは、ひとつは推しのおかげでもあるなぁと今でも思っています。推しには末長く健やかに幸せに生きていてほしいと願うばかりです…!いえ、推しだけでなく、誰もが傷つけられることも傷つけることもなく、穏やかな気持ちで日々を生きられる世界であればいいのになと思います。
でも、そうはなれない世界だからこそ、自分だけは自分を傷つけないでいてほしいなとも思います。
――本作を通して、伝えたかったこととは?
伝えたかったことはすべてこの漫画に描いていますので、漫画を読んで感じ取ってもらえたら幸いです…!
本作を読んだ読者からは「電車の中にもかかわらず泣きました」「目から雨が…」「言葉が出ません。すごく胸に来る作品です」というコメントが殺到!「作中に出てくる『自分に殺される人間なんて本当は~』の言葉が深すぎる…」「同じことを思ったことがあるので、胸が…」「言葉で人は殺せるし、人間の悪意って本当に怖い」とこの作品を通じて、考え込む人も多かったようだ。顔が見えないネットの世界…。だからこそ、その平面に見える画面の向こう側まで想像力を働かせてほしい。画面の向こうには、傷つけば血が流れる生身の人間が存在すること。ネットの世界は二次元ではなく、三次元だということ。書き込んだ言葉が届く向こう側の存在まで考えて、正しくツールを使える世の中になることを願って――!
取材協力:雪宮ありさ(@yukimiya_7sb)
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