「我に殺させてくれまいか?」冷酷な狐の神様はいじめられっ子にベタ惚れ、剣呑ながらもホッコリな短編【作者に訊く】
東京ウォーカー(全国版)
周りにいじめられる少女を慰める、小さな神社の主である妖しい狐。いじめた相手を殺そうとする残酷な神に、少女は「自分でどうにかする」と意外な対抗策を見せてきて――。
芽茶はらぺこ(
@harapeko_mettya
)さんの創作漫画「たま子ちゃんとぬしさま」は、人ならざる狐の神様と、狐が溺愛する幼い少女「たま子」の関係を描いた短編作品。一歩間違えれば惨劇が待つスリリングな状況ながら、やせっぽちなたま子がいじめっ子を見返すために始めた地道な身体作りと、それを見守る人ならざる者との交流がほほえましく楽しめるストーリーだ。作者の芽茶はらぺこさんに、本作を描いた舞台裏を取材した。
――本作のアイデアのきっかけについて教えてください。
【芽茶はらぺこ】私は人外のほかにふくよかな女の子にも魅力を感じています。女の子が痩せる展開はよくありますが、その逆は少ないから自分はもしかしたらその逆の展開が好きなんじゃないかなと思いアイデアが浮かびました。
――たま子の努力が、狐の神様同様愛おしく感じる物語です。作劇で意識したポイントはどんなところですか?
【芽茶はらぺこ】太っているや痩せているなど体型に関してのいざこざをあまり深く考えず、ただ当人が思ったまま生きているように意識しました。体型について人からとやかく言われるのはとても嫌なことです。私は自分が健康でさえあれば自分が生きやすいような体型になってもいいと思っていて、そういった作品を描きたかったので、今回叶えることができてうれしいです。
――また、人間目線では物騒でも、たま子とは何のわだかまりもなく時間を共有する狐の神様との関係も魅力的です。
【芽茶はらぺこ】ぬしさまの愛情とたま子ちゃんの純粋さのお互いが意識せず相まっていることにはこだわりました。知らず知らずに関係性が深まっていく感じが好きです。
取材協力:芽茶はらぺこ(@harapeko_mettya)
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