ゴミ屋敷を片付けても“感謝されない”!?認知症の祖母と、物を捨てられない祖父の介護奮闘記【作者に聞く】

天井まで積み上げられたゴミ。床からはミイラになって“G”が出てくる家。その家に住まう祖母は認知症が始まっていらない物まで買うようになり、生ものは腐敗、浪費が止まらない!そして、祖父は買った物が捨てられない。しかも、90歳を超えた祖父母の家は戸建てではなく賃貸物件……。
そんな祖父母の状況を見て立ち上がったのが、漫画家の西園フミコ(
@fnishizono
)さんだ。西園フミコさんの実録漫画「ゴミ屋敷住人の祖父母を介護した話」(扶桑社)を紹介するとともにインタビューを行った。
老いが引き起こすゴミ屋敷の現実、家族が直面する片付けの試練!意思を尊重し寄り添う努力をするが…



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「ゴミ屋敷住人の祖父母を介護した話」を描いたきっかけについて、作者の西園さんは「大変すぎて一周回ってちょっとおもしろく感じた体験だったのと、ゴミ屋敷片付け作業後にドロドロになっていたところ、業者さんから『ふつう依頼者の人は一緒に片付け作業はやらないんですよ』と言われ、『え!やらなくてよかったんですか!?』と知り、漫画にでも描いて元とっちゃおうかしら……と」と話す。
祖父母の家がゴミ屋敷になってしまった原因は、「祖父母はもともと片付けや問題解決が苦手だったり、老いや孤独、認知症などいくつか原因があるように考えています」と西園さんは語る。
「具体的にどう解決したのかは漫画を読んでほしいのですが、結局はドクターストップであったり、時間が解決したりということが多かったように思います。『強制的な片付けや引越しは関係が悪くなるだけで根本的な解決にならない』と介護関係の方にアドバイスももらっていたのでギリギリまで本人たちの意思を尊重したつもり……ですが、本人たちは迷惑だったかもと思います」と、当時を振り返る。
また、「片付けや介護に感謝はされないだろうと予想はしていたのですが、基本的に何を言っても否定形で返ってくるコミュニケーションはしんどかったですね。祖父母への理解は深まりました」と苦労した当時の様子と心情を明かしてくれた。
西園さんは、本作を通して「困ったらプロを頼る」「老い支度は早めに話し合いをする」ことの大切さを伝えたいと語ってくれた。気になる方はぜひ一度読んでみてほしい。
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取材協力:西園フミコ(@fnishizono)