「ハラスメントだ」は言ったもん勝ち…?それ「逆ハラ」では!仕事も人間関係もまさに“ハラハラ”な時代【作者に聞く】
新入社員に「新人の仕事は電話をとることからはじまる」と電話対応を依頼すると「無理矢理電話を強要するなんてTELハラです」と言われ、「そんなことじゃ仕事できないぞ」と指摘すると「そんな言い方…モラハラです」と返される。さまざまなハラスメントが懸念される現代社会を、少し大げさにおもしろおかしく描いた4コマ漫画だが、今の世の中、「…そんなバカな」と他人事のように笑っていられない内容なのかもしれない…?

2025年4月現在、法律によって事業主に防止措置を講じることが義務付けられたハラスメントは、「パワハラ」「セクハラ」「マタハラ」「パタハラ」「ケアハラ」の5種類である。ちなみに、2025年4月1日より東京都をはじめ、北海道、群馬などで全国初の「カスハラ」を防止するための条例が施行され、今後は国によって法整備も進められているという。しかし、現代社会に存在するハラスメントを示す「○○ハラ」という言葉は50種類以上にものぼり、しっかり把握していないと何気ないひと言が「ハラスメント」と捉えられ加害者となっている可能性も!
今回の漫画を描いたのは、現在はWeb広告関係の仕事をする傍らでSNSに「サラリーマンのあるある漫画」を投稿しているまくべす(@maxvess3)さんである。まくべすさんに話を聞いてみた。

――今回の漫画を描いたきっかけは?
自分が入社したころの時代は、怒られて覚える…のが当たり前でした。それに比べるといい時代になってきて「今の若者は恵まれてるな…」なんてじじくさいことを思ってしまったので、ちょっとそれを誇張して描きました。
――まくべすさんご自身もハラスメントには気を付けていますか?
私自身は正直、人に怒れない性格で、後輩にもなめられがちなので大丈夫じゃないかな…とは思っています。ただ、自分だけは大丈夫と思っているときほど危ないので、漫画のように言われないように気をつけていきたいですね。
――漫画のように「ハラスメントだ」と主張している場面に出合ったことは?
さすがにここまでハラスメントだと騒ぎ立ててくるような人は見たことはありません。

昭和の時代までは「ハラスメント」という言葉すら耳なれなかったが、1989年(平成元年)に日本初となる職場でのセクハラを扱う裁判が起こされ、同年の新語・流行語大賞も受賞。法に初めて規定されたのは、1997年(平成9年)の「男女雇用機会均等法」改正時で、その後セクハラが注目されたのを機に、2000年代に入ると「パワハラ」や「マタハラ」、「モラハラ」などが次々と問題視されるようになった。
今回の漫画では部下が「ハラスメントだ、ハラスメントだ」と騒ぎ立てているが、実は「逆パワハラ」というものも存在する。部下が上司に対して「すべての言動にパワハラだと訴える」「指示に従わない、無視する」などをした場合は、部下のほうがハラスメントに該当するので、要注意だ。サラリーマンのあるあるを描いたまくべすさんの漫画「目指せ!日本一の社畜!ぬこリーマン」は、SNSにて新作が随時更新されているので、ほかの作品もぜひ読んでみて!
画像提供:まくべす(@maxvess3)
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