【1週間自転車旅】いい大人が時間と体力を使って盛大に遊んだ!?そのくだらなさこそ贅沢【体験談を聞く】
この漫画は、ただの思いつきから“なんとなく”移動距離550kmの自転車旅にチャレンジした、とてつもなく無謀なレポ漫画である。「圧倒的な運動不足」という不安要素を抱えながらも「ま、いっか!しんどかったら途中でやめよ!」というゆるゆるの決意から、とある漫画家が実際にチャレンジした自転車旅。さて一体どうなるのか?

本作を描いたのは、漫画家のくみちょう(@kumichooooo)さん。これまで「鉄拳少女うらみちゃん」(KADOKAWA)や「アイドれ! グリーン ラプソディ」(小学館)、「駅メモ!みろくのマスターレポート」(小学館)、「たぬきときつねと里暮らし」(集英社)など多数の作品を手がけている漫画家で、現在も「コミックFUZ」(芳文社)で「ぼっち・ざ・ろっく!外伝 廣井きくりの深酒日記」を連載中の人気漫画家だ。本作はくみちょうさん自身が実際にチャレンジした自転車旅のレポを漫画化している。

チャレンジしたのは、埼玉県所沢市から兵庫県西宮市までの、約550キロにわたる自転車での旅である。「誰しも一度は憧れる旅をしたい」と自転車も持っていないのに、自転車旅を決意。漫画家という職業柄、引きこもりがちで運動不足も否めない…しかし、くみちょうさんは最低限の装備をそろえ、旅に出た!どこに泊まるのか、どういうルートを辿るのかも決めず、この旅唯一の決め事は「やめたくなったらやめる!」というルールのみ。強い意志もこだわりもそこにはない、ただ楽しむという目標のみを掲げて旅に出たくみちょうさんに話を聞いてみた。

――実際に自転車で走るとナビ通りに走れず道に迷ったり…と、最後まで道(ルート)には苦労されたようですね?
大通りをまっすぐ走るだけなら特に迷わずにすむんですが、静岡は自転車は通行ができないバイパスが多くて迂回路に悩みました…。あとは地図上では高低差や交通量まではわからず、勝手に迂回しようとして迷ったり…。寄り道しようとして迷ったり…。漫画でも描きましたが、迷ったり戻ったりしつつも目的地に辿り着く経験は人生のようでしたね。

――その日泊まる宿は、どうやって決めていましたか?
その日の昼くらいに“体力”と“やる気”と相談してなんとなく決めてました。行き当たりばったりでしたがそこまで困らなかったです。

――実際に1週間の自転車旅を終えて感じたことは…?
自分の足で目的地まで辿り着く行程は達成感がありました。公共の交通機関で行く旅行とは一味も二味も違うじわじわと染み入る楽しさでした。今でも新幹線で通過する時には毎回「このあたり通ったな…」と思い出します。
――本作は以前コミティアで出されていた漫画を現在はpixivにて全編公開されているんですよね?
はい。もし「ゴールデンウィーク中にどこも出掛けず暇だ!」という方がいれば、ぜひ暇つぶしに読んで、旅をした気分になっていただければと思います!そして気になった方はぜひ自転車旅なんてどうでしょうか!?

1週間の自転車旅の様子が漫画化された本作。漫画でまとめられているので旅の要点や苦労した点、心情などがわかりやすく描かれており、読んでいるだけで旅気分が味わえる。自転車旅をしたことがない人も、これを読んでちょっと近場の旅から始めてみるのはどうだろう。くみちょうさんが実際に苦労した点などを踏まえ、準備をするといいかも!
取材協力:くみちょう(@kumichooooo)
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