公園で拾った不思議なピストルで嫌いな人間を撃つと…!?人間の善と悪の境界を描く漫画に共感の嵐【作者に聞く】

不思議なピストル画像提供:猪原秀陽(@inoharahideharu)

ある日、少年が不思議なピストルを拾った。木に向けて撃ってみると、光が出て、物がレコードに変わった。石、掃除機、突っ張り棒、さまざまな物をレコードに変化させ、音を聞くことができる。はじめは楽しいおもちゃだったのに「人間をレコードにしてみたら?」そんなネガティブな面が生まれて――。猪原秀陽( @inoharahideharu )さんの創作漫画『不思議なピストル』を紹介するとともに着想や制作秘話を聞いた。

レコードが奏でる音は癒やし以外にも利用方法があった!?

【漫画】不思議なピストルで人を撃ったら?画像提供:猪原秀陽(@inoharahideharu)

不思議なピストル(2)画像提供:猪原秀陽(@inoharahideharu)

不思議なピストル(3)画像提供:猪原秀陽(@inoharahideharu)

作者の猪原さんが本作「不思議なピストル」を描こうと思ったきっかけは、「音楽を漫画で表現するときに『どんな曲かを言葉で具体的に説明せず、読者に想像させるような表現をしてみたい』と思ったのが始まりだったと思います。物が音楽に変換・翻訳されたらどんな曲になるだろうか?という感じでストーリーを作り始めました」と教えてくれた。本作のこだわりとして、「『昭和を愛する現代の人』というおじさんの人物像にこだわって描きました」と語り、このキャラクターが、物語に奥行きを与えている。

本作では、どんな物も使う人次第で善にも悪にもなるというテーマが深く描かれており、「考えさせられた」と多くの共感の声が寄せられた。猪原さん自身も、「人間誰しもネガティブな部分や悪い部分を持っているということを、自分的には肯定的に描いたつもりです。きっと同じようなことを感じている方がたくさんいるのだと思います。それが漫画を通して伝わったのだとしたらとてもうれしいです」と読者に伝わったことを喜んでいる様子だ。

実は宇宙人がこのピストルを使って地球の物をアーカイブ化していたという裏設定もあり、レコードを通して、物の情報を“音”で読み取るというユニークな世界観が広がる。ラストでは、少年が忘れていったピストルをおじさんが職場に持ち帰り、陰口をたたく同僚に向け、レコードに変えてしまう場面も。善悪の境界がにじむ、静かな衝撃を残す作品をぜひ読んでみてほしい。

取材協力:猪原秀陽(@inoharahideharu)

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