グラビア界から“漫画家”爆誕…?倉持由香がSNS漫画で明かす「プロ格ゲーマーのポンコツな日常」がクセになると話題に

ハイレベルなテクニックを持つプロゲーマーは、案外ポンコツ……?タレントの倉持由香さんがSNSで発表するエッセイ漫画「#格ゲーマー日常まんが」が注目を集めている。ゲーマーとして女子eスポーツチーム「G-STAR Gaming」をプロデュースし、またプロゲーマーのふ~どさんを夫に持つ倉持さんが見た、さまざまなプロゲーマーの日常を切り取った作品で、普段は見せないオフの一面とのギャップに格ゲーファンから多くの反響が寄せられている。
そこで今回、ファンダムプラスは倉持さんにインタビューを実施。本稿では初の漫画制作の舞台裏や、倉持さんの漫画遍歴などを訊いた。
漫画通の倉持さん、初挑戦の漫画制作の舞台裏


――「#格ゲーマー日常まんが」を描く以前に「なにか漫画を描いてみよう」って思ったことはありましたか?
【倉持由香】これまではあまりなかったですね。私から見た格ゲーマーのかわいいポンコツエピソード集みたいなのが、この15年ぐらいの間にだいぶ溜まってきたので、思い出話も兼ねて、(最近のエピソードだけでなく)過去のことも描いていこうかなと思った感じです。


――それでは今回、漫画を描いてみて気づいたことはありますか?
【倉持由香】私は、TOKYO FMで狩野英孝さんと漫画について語る『まんが王国 presents 世界はまんがで出来ている!』ってラジオをもう5年くらいやっているんです。だから漫画はけっこう読んでいるつもりではあるんですけど、やっぱり実際に自分で描いてみると本当に難しいことだらけで……。1つのエピソードをどうコマを割るか、見せゴマはどんなキャラ配置にするか、ここがオチでいいのかな、セリフの言い回しもどうしたらおもしろいかな、とか。あと、イラストはよく描いていたんですけど、いつも好きなアングル、描きやすいアングルだけで描いてたんですよ。でも漫画だと、普段描かない向きからの顔も描かなきゃいけなかったりして。
めちゃくちゃラフな絵でも(漫画として)続けていくって大変だなと思うと同時に、気合を入れたペン入れを週刊連載などで描いているプロの漫画家の方々はどんな超人なんだ!と、あらためて尊敬しました。
――漫画の描き方については書籍やネットにさまざま情報もありますが、あらためて勉強したことはありますか?
【倉持由香】ラジオやイベントで漫画家さんとお会いする機会がけっこうあって、そのときにお見せして「ここは時間経過を表したかったんですけど、どうコマで表現したらよかったと思いますか?」みたいに、ちょっとアドバイスを聞いたりしました。
――「ネットで調べる」どころじゃないですね(笑)。
【倉持由香】ありがたいですね。「青春爆走!」の研そうげん先生に「時間経過を表すんだったら、俺だったらこのコマとこのコマの間を離すかな」って教えてもらったりして、勉強になりました!プロから生のご指導をいただけるって最高です。
――それでは、漫画を描くうえで参考にしているほかの漫画家や作品はありますか?
【倉持由香】SNSで活躍するラフな絵柄の漫画家さんをすごく参考にしています。「ちいかわ」のナガノ先生だったり、育児漫画(「2コマでわかる! 超楽しくてヤバい育児」として書籍化)を描いている犬犬先生、それと腐女子漫画を描かれているつづ井先生。山本さほ先生、舐めた犬先生もいつも見ています。
子どものころの愛読書は「ビッグコミック」!?倉持さんの漫画遍歴


――漫画はかなり読まれているとのことですが、好きなジャンルはありますか?
【倉持由香】恋愛ものからエログロまでジャンル問わずなんでも読むんですけど、特に東村アキコ先生の作品はずっと大好きで、ギャグからシリアスまでほとんど全部読んでいます。
――子どものころはどんな漫画を読んでいたんでしょうか?
【倉持由香】雑誌だと、ビッグコミックとビッグコミックオリジナルですね。
――し、渋い!
【倉持由香】その2誌は父が買っていたのでずっと読んでいたんです。それと、兄が買っていた週刊少年マガジンも。作品で言うとイタバシマサヒロ先生・玉越博幸先生の「BOYS BE…」とか。あとは(週刊少年ジャンプの)桂正和先生の「I"s」だったり、女体に触れたのも漫画がきっかけで。そこからグラビアアイドルを目指そうと思ったので、人生は漫画で動いている感じです。
――桂正和先生と言われると、ものすごく納得するところがあります。
【倉持由香】小学生、中学生ぐらいでジャンプを自分で買うようになって、世代的に「シャーマンキング」や「ONE PIECE」、「DEATH NOTE」にどハマりしてましたね。大人になった今もヤングジャンプは毎週夫と買って読んでいますし、それとラジオのスポンサーが(コミック配信サービスの)まんが王国さんというのもあって、毎月がっつり課金して読んでいます。
――デジタルコミックだとどこでも手軽に読めますもんね。
【倉持由香】移動中もデジタルで読めるのはすごくありがたいですね。昔はずっと漫画は単行本派で、たとえば「キングダム」も途中まではずっと紙で集めていたんですけど、巻数が増えて家の本棚がたわんできてしまって……(笑)。そういうのもあって、今はデジタル寄りです。
――まんが王国で最近追っている漫画はありますか?
【倉持由香】最近は里見U先生の「平成敗残兵☆すみれちゃん」がおもしろくて好きですね。平成で売れなかったグラビアアイドルが、この令和の時代に同人アイドルの頂点を目指してリベンジするってお話です。
――倉持さんはグラビア業界を知っているからこそ刺さりそうですね。
【倉持由香】特にグラビアアイドルネタが豊富なので、「あるある」とか「懐かしい」みたいなことが多いです。しかも、ラジオにもゲストで来てくださったんですけど、私が昔お世話になっていたヤングガンガンのグラビアの編集の方がこの漫画の編集をされているので、衣装合わせやレタッチなどグラビアの事情が細かくリアルに描かれていて。そんな風に、その業界のことがわかる漫画がけっこう好きです。
「海外のポンコツエピソードも」今後の展開は?

――お仕事もあるなかで、漫画を続けるコツを挙げるとすれば?
【倉持由香】SNSに毎日のように投稿していくには、やっぱり力を入れすぎないことが大切だなと思っていて。楽な絵柄で毎日続けるというのをできれば目標にしたいんですけど、なかなか育児もあって毎日は描けないので、週一更新ぐらいで頑張ろうとしています。
――今後漫画で取り上げたいと思っているエピソードやテーマはありますか?
【倉持由香】EVO Japanだったり、大きい大会での裏側エピソードは描きたいですね。あとは私もときどき海外大会について行ったりするんですが、海外だとだいぶポンコツエピソードが増えたり……(笑)。パスポートをなくしちゃったり、入国審査でストップさせられてるウメハラさんを見たりしているので、そういうかわいいエピソードを描けたらとは思っています。それと、べてぃちゃん(桃井ルナさん)や、G-STAR Gamingのメンバーのエピソードも描いていきたいですね。
――最後に、読者の方へメッセージをお願いします。
【倉持由香】最近は家に来るのは若手の子がメインでひかるくんやひびきくん、水派君あたりが多かったんですけど、昔はネモさんやザンギ(板橋ザンギエフ)さん、マゴさんたちもよく来ていたので、そんな“おじプレイヤー”たちのエピソードもちょっとずつ出していこうかなと思っています。おじプレイヤーファンの方もよかったら見守っていただけたらうれしいです!

撮影:志田彩香
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