【ホラー漫画】お経のようなものを唱える不気味な“黒い影”が追ってくる…!?ハワイの夜の恐怖体験とは?【作者に聞いた】
「怖かったら一杯無料」を謳い文句に、実話ホラーを語ってくれる客を待つ、スナック店主兼シナリオライターのエミ。霊感ゼロながらも、なぜか彼女の元には続々とコワイ話が集まってくる…。そんな珠玉の“コワイ話”を1話完結で展開していく漫画『丑三つ時、コワい話はこのBarで』。そこにつづられているストーリーは、フジテレビ『ほんとにあった怖い話』や『呪怨 THE LIVE』の脚本家でもあり、本作の原作者・穂科エミさんが集めた実話がもとになっているというから驚きだ。

今回は、第3話『黒い影』を紹介するとともに、原作者の穂科エミさん、漫画を担当している近原さんのお2人に話を伺った。
エミの店を訪れた高校時代の同級生の洋子は、以前に出張で訪れたハワイでの不可解な出来事について語り始めた。夜、道に迷ってしまった彼女は、子どものころから頻繁に見る夢に出てきたような道に遭遇。「あの夢の道に似ている」と思い、ついつい近づいてしまう。すると、「あの夢」に出てきたような“黒い影”が迫ってきて…。



原作者・穂科エミさん&漫画担当・近原さんインタビュー
――3話で近づいてきた影はお経のようなものを唱えていました。これは、危険なものを追い払うためのお経…なのでしょうか?
【穂科】可能性としてはあると思います。ただ、「自分を守るため」というより「何かを抑えている」「封じている」ような印象のほうが強かったです。聞こえるのはお経に近い“響き”なんですが、言葉としてははっきりしない。そこが逆に不気味で、「何のために?」と考えることで怖さが増してくるようなシーンにしました。
――洋子が「怖い話全部が幽霊系だとは限らない」と作中で言ってますが、穂科さんが出合う「怖い話」も、全部が全部幽霊系とは限らないですか?
【穂科】はい、幽霊が出てこない話のほうが、実はずっと怖いな…と思うこともあります。たとえば、人の言動に潜む異常さとか、偶然とは思えない一致とか、「説明がつかないけど確実に何かが起きた」としか言えない体験談などです。
印象的だったのは、長年、夢にしか現れない人がいて、その人とは友人だったのですが…ある日新しい職場で出会った同僚がその友人そっくりだったという話です。自分も驚いたけど、向こうも驚いていて、同時に発した言葉が「久しぶり」だったとか。物理的な怖さより、「なぜ?」の余白が多い話のほうが、長く頭に残りますね。
――3話で力を入れて描いたシーンなどがあれば、教えてください。
【近原】見知らぬ土地で不穏な黒い影から追われるシーンは文章だけでも心理的にゾワゾワするのですが、「影の正体」を隠しつつ、スピード感と緊張感を感じられるように意識しました。
――3話の見どころを教えてください!
【近原】前半と後半の雰囲気が変わるので、不穏な雰囲気と後半の和やかな雰囲気の違いを楽しんでいただけたらと思います。
『丑三つ時、コワい話はこのBarで』は穂科さんが人から聞いた話や、穂科さん自身の実体験エピソードがもとになっているそう。“本当にこんなことが!?”と考えながら読むとよりいっそう怖くて惹き込まれるので、ぜひ読んでみて!
取材協力:穂科エミ(@hbdg1999)、近原
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