「安月給にパワハラ」の15年務めた会社を辞めたい… 転職先ゼロで絶望したベテラン社員【作者に聞く】

今日も残業。連日の残業続きでお疲れのねこ画像提供:あおいし(@ao144444)

休日は漫画三昧?2025年上半期によく読まれたバズ漫画をあらためて紹介!

バイトから社員になり、勤続15年目のベテラン社員。毎日残業をしても手取りは十数万円で、パワハラ気質の上司からの圧力もひどい。長い間「辞めたい」と思いながらも、なかなか重い腰を上げられなかった。しかしある日、突然涙が溢れ、布団から出られなくなったのをきっかけに、退職を決意する。心が限界を迎えた主人公のリアルなエッセイを、ねこくんというキャラクターで描くあおいしさん( @ao144444 )の漫画『残業ねこ』を紹介する。


安月給と残業漬けの日々…「生きる意味」を見失ったベテラン社員

今日もお疲れのご褒美は、ストロング缶画像提供:あおいし(@ao144444)

残業ねこの「ごほうびめし」は半額で売られていたお寿司!画像提供:あおいし(@ao144444)

残業ねこ「ごほうびめし」(4)画像提供:あおいし(@ao144444)


2022年6月から投稿が始まった本作は、どこか憎めない表情をしたねこが主人公のリアルなエッセイだ。ねこくんの職場では、残業が当たり前。連日深夜まで残業し、終電で帰宅する日々が続いていた。

ある日、翌日の仕事に支障をきたすとわかっているのに眠れなくなったり、怒られたわけでもないのに突然涙が溢れたりすることがあった。これは体からのSOSだと感じたねこくんは、退職を決意する。

安月給で残業ばかりの日々に疲れ、退職を決意したねこくん。次の転職先を決めようと転職サイトに登録するが、15年というキャリアがあっても、1社からも声がかからなかった。そこで初めて、自分の市場価値のなさを知る。

苦労の末に書籍化…「デトックス」として漫画を描く作者の本音


転職活動の苦労を描いた漫画をSNSに投稿すると、多くの共感が寄せられた。そして今回、ねこくんの苦労の日々が1冊の本として出版されることに。

書籍化の気持ちを尋ねると、「素直に『うれしい!』という気持ちでいっぱいです。自分の描いた漫画が、紙の本になることはずっと昔からの夢だったので、書籍化のお話をいただいたときは、飛び跳ねるぐらいうれしかったです」と喜びを語った。

SNSで投稿していた『残業ねこ』をベースに、新たに全ページをイチから描き下ろしたという。特に、ねこくんの「転職後」を描いた後日談は、単行本用に書き下ろした見どころだ。「ねこくんの『その後』も読んでいただけるとうれしいです」とメッセージを送った。

仕事をしながら漫画を描くことについて、「正直、すごく大変です」と明かす。「平日は早朝と深夜の隙間時間に描き、土日は自宅にこもってひたすら描いていました。体調を崩して計画通りに進まないことも多く、会社勤めをしながら漫画を描いている人は本当にすごいと思います」と、苦労をにじませた。

作者のあおいしさんにとって、漫画を描くことは「デトックス」に近いという。「辛いことや悲しいことを漫画にして吐き出しています。SNSで公開することで、共感をいただけるのはすごくうれしいし、救われます」と語った。もし「転職」という文字が頭に浮かんだら、この『残業ねこ』を読んでみてはいかがだろうか。

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取材協力:あおいし(@ao144444)
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