【快挙】ブレイキン世界大会「Red Bull BC One」で日本人B-Boy&B-Girlが史上初のW優勝!『スト6』コラボも話題に
20年以上の歴史を誇る、レッドブルによる世界レベルの1on1ブレイキンバトル「Red Bull BC One World Final Tokyo 2025」が、2025年11月9日に東京・両国国技館で開催された。日本のB-Boy ISSINとB-Girl Rikoがそろって優勝を果たし、大会史上初となる日本人男女ダブル優勝という偉業を成し遂げた。
東京での開催は2010年以来15年ぶり、日本では2016年の名古屋大会以来9年ぶりとなる今回のワールドファイナル。伝統ある相撲の聖地に世界のトップブレイカーたちが集結し、技と表現力を競い合った。
過去最多6人の日本人選手が世界の頂点に挑む
今大会には、5人のワイルドカードと「Red Bull BC One Last Chance Cypher 2025」を勝ち上がった1人、合計6人の日本人ダンサーが出場。過去最多となる日本勢の参戦に、会場の期待感は開幕前から最高潮に達していた。
チケットは全席ソールドアウト。当日は7722人の観客が両国国技館を埋め尽くし、札幌、仙台、名古屋、大阪、福岡など全国各地のパブリックビューイングでもファンが熱狂的な声援を送った。会場とオンラインが一体となり、日本全土がブレイキンに染まった夜となった。
ISSINが因縁のライバルを撃破し頂点へ
B-Boyトーナメントでは、1回戦から注目カードが続出。なかでもISSIN vs Amirは、過去の大会で何度も激突してきた因縁の対決。パリ五輪予選でAmirに敗れた悔しさを胸に、ISSINはこの再戦に挑んだ。
芸術的なムーブを見せるAmirに対し、ISSINはパワーとスピードを全開にぶつける。序盤から互いの持ち味が火花を散らし、会場のボルテージは一気に最高潮へ。この日最も観客を沸かせたバトルのひとつとなり、結果はISSINが完全勝利で雪辱を果たした。
準決勝では、2020年の「Red Bull BC One」最年少世界王者Shigekixとの対戦が実現。近年、世界や日本のトップでしのぎを削ってきた2人の戦いは、ハイレベルな攻防の連続となった。ISSINは最後まで冷静に自分のスタイルを貫き、決勝へ駒を進める。
決勝の相手は、同じクルー「Body Carnival」に所属する仲間、haruto。お互いを知り尽くした2人による“日本人頂上決戦”は、技術とリスペクトがぶつかり合うドラマチックな展開に。結果は1票差でISSINが勝利し、悲願の世界王者に輝いた。
ISSINは優勝の喜びをこう語る。「日本開催で、倒したい相手を一人ずつ越えて、最後は仲間のharutoと決勝で戦って締めくくれたことが本当にうれしいです。うれしさの中にも複雑な気持ちはありましたが、クルーの仲間やチームのみんなに支えられてここまで来られたことに感謝しています」
Rikoが宿敵を破り世界女王の座へ
B-Girl部門では、2023年のRed Bull BC One World Final パリ大会でベスト8入りを果たした沖縄出身のRikoが快進撃を見せた。しなやかさと独自のつなぎを織り交ぜたスタイルで、強豪を次々と撃破。決勝の相手は、これまで一度も勝てなかったリトアニアのNicka。最後まで集中力を切らさず、見事に勝ち切って初優勝を手にした。
「まだ信じられない気持ちですが、日本開催の舞台で優勝できて本当にうれしいです。決勝で当たったNickaには一度も勝てたことがなかったので、勝てた瞬間にすごく達成感がありました」とRikoは喜びを語った。
ストリートファイター6とのコラボで会場はさらなる盛り上がり
会場内には『ストリートファイター6』とのコラボによる装飾や演出が随所に施され、エントランスには全身を使って操作する巨大ゲームコントローラーが登場。出場ブレイカーと『ストリートファイター6』キャラクターがコラボした大型ビジュアルのタペストリーも掲示され、記念撮影を楽しむ来場者の姿が多く見られた。
ドリンク購入ごとに挑戦できる「Red Bullガチャ」では、『ストリートファイター6』の限定コラボグッズが注目を集め、ライブ配信では、ゲーム画面をモチーフにしたグラフィックや効果音、さらにキャラクターが両国国技館に現れたように見えるAR演出も実施された。
ブレイキンとゲームという異なるカルチャーを横断しつつ、どちらも「NOTHING BEATS THE STREETS(最強はストリートからしか生まれない)」という共通のメッセージでつながっていることを象徴する取り組みとなった。
日本人の男女がそろって世界一となる「Red Bull BC One」史上初の快挙。ISSINとRikoの優勝は、日本のストリートカルチャーが世界トップレベルにあることを証明した。来年以降も日本勢の活躍から目が離せない。
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