【漫画】「波風を立てたくない」その空気が被害者を追い詰める。社内ストーカー特有の“逃げ場のなさ”の正体【作者に聞く】

「自分が我慢すれば丸く収まる」――職場に蔓延するこの考え方が、深刻な被害を助長させているのかもしれない。漫画『社内ストーカーに人生をめちゃくちゃにされました』では、料亭という閉鎖的な空間で、逃げ場を失っていく主人公の姿が克明に描かれている。なぜ職場でのトラブルは深刻化しやすいのか。著者のきなこ・ジョンソンさん(@kinako_x_ooo)と共に、組織が抱える「静かな圧迫感」について考える。

(C)Kinako Johnson 2026



日常が少しずつ壊されていく…料亭という密室で加速する、先輩からの過剰な執着

早く社会に出て、一人前になりたかっただけなのに――。18歳のきなこは、専門学校に通いながらとある料亭で正社員として働き始める。関係がいびつだった親元を離れ、職場の人たちにも気に入られ、新しい環境にワクワクしていた。若く社会人経験のないきなこにきつく当たるベテラン女性スタッフもいたが、いびられている時に必ずフォローしてくれるのが男の先輩・山田だった。最初は優しい先輩だと思っていたが、段々と距離感がおかしくなり、プライベートにまで踏み込み始めて……。

(C)Kinako Johnson 2026


作者インタビュー「我慢が美徳」という空気が声を奪う

――職場という逃げ場のない空間で執着される恐怖、その描き方でこだわった点は?

職場は簡単に離れられない場所なので、逃げ場がないという静かな圧迫感をどう描くかを意識しました。日常の中で少しずつ追い詰められていく感覚を、誇張せずに積み重ねることを大切にしました。

――日本の職場特有の「波風を立てない」ことを重視する文化が、被害者を孤立させる一因になっていると感じますか?

一概に文化のせいだとは言えないですが、波風を立てないほうがいいという空気があると、違和感を口にすること自体にためらいが生まれることはあると感じました。特に職場のように人間関係が固定されている環境では、自分が我慢すれば丸く収まるのではないかと考えてしまいがちで、その空気が結果的に、声を上げた側を孤立させてしまうことはあるのかもしれません。

――山田先輩のようなタイプに捕まりやすい人の特徴などはありますか?

特定の人が捕まりやすいとは思いませんが、ただ、立場や年齢の差があると、違和感を言葉にしづらいことはあると思います。自分が我慢すればいいと考えてしまう状況自体が問題であって、個人の弱さではないと感じています。

(C)Kinako Johnson 2026



■取材協力:きなこ・ジョンソン

※記事内に価格表示がある場合、特に注記等がない場合は税込み表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。

この記事の画像一覧(全41枚)

Fandomplus特集

マンガ特集

マンガを読んで「推し」を見つけよう

ゲーム特集

eスポーツを「もっと知る」「体験する」

ホビー特集

「ホビー」のトレンドをチェック

注目情報