18連勤中に起きた幽体離脱!? 玄関を開けて入ってきた「血みどろの自分」に戦慄する配達員の恐怖【作者に聞く】

休み返上で働くことが異常ではなく普通とされていたブラックな時代の話送達ねこ(@jinjanosandou)

町の隅々まで郵便物を届ける配達員たち。現役郵便局員の送達ねこさんが、同僚たちの不思議な体験や怖い話を漫画化した『郵便屋が集めた奇談』が話題だ。今回は、過労で事故を起こした配達員の奇妙な体験を描いた『死に損なった俺の話』を紹介するとともに、作者に制作の裏側を聞いた。

仕事を兼業する人も珍しくなかったという送達ねこ(@jinjanosandou)

死に損なった俺の話_P03送達ねこ(@jinjanosandou)

一瞬にして家の中に入っていた送達ねこ(@jinjanosandou)

死に損なった俺の話_P05送達ねこ(@jinjanosandou)


2000年代後半から2010年代前半ごろ、N局に勤めていた星野さんは別の配送業も兼業していた。すでに18連勤中だったが、急な欠勤の穴埋めを頼まれ「稼げるから」と軽く引き受けた矢先、事件は起こる。

配達先の民家で呼び鈴を鳴らした次の瞬間、星野さんの体はいつの間にか家の中に入っていた。「玄関を開けていないのになぜ」と混乱していると、玄関をガラッと開けて血みどろの姿で入ってきた人物がいる。それは、星野さん自身だった。

本作の背景について、送達ねこさんは当時の過酷な労働環境を指摘する。「ひと昔前の郵便局は人が足りず、非正規職員が十何連勤もしていた。兼業も普通で、休日や退勤後にスーパーや別の仕事に従事する人が少なくなかった」と振り返る。

送達ねこさんのもとには、まだ漫画化されていない体験談が多くあるという。配達先の怪異や事件の注意喚起などネタは尽きないが、そのままでは差し障りのあるものも多い。「そんな『表に出せない話』には描く意義が大いにあると思う。漫画の力をつけて、いつかすべてを描きたい」と意欲を語る。


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