「これは泣く」1匹で死んでいくはずだった野良猫→野生を忘れ玄関で飼い主を待つ姿に「うちの子と重なる」と話題【著者取材】

■画像提供:かっく(@cak221)

1匹の野良猫が、人間に無理やり保護されるところから物語は始まる。狭いケージ、見知らぬ天井、そして自分を見てなぜかうれしそうに笑う人間。猫を愛する人々の間で「これは泣く」「うちの子と重なる」と話題を呼んでいるのが、かっく(@cak221)さんの漫画『愛に理由はないから』だ。自由を奪われたと思っていた猫が、いつしか人間の帰りを待ちわびるようになるまでの心の機微を描き、かつて保護猫を家族に迎えた飼い主たちから感動の声が寄せられている。

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黒塗りのセリフが伝える「愛の形」


本作の最大の特徴は、人間のセリフがすべて「黒塗り」で表現されている点だ。これは、猫には人間の言葉の意味が理解できないことをリアルに再現している。しかし、たとえ言葉が通じなくても、毎日おいしいごはんが出てくること、遠慮がちに優しくなでてくれる手の温もり、そして自分を見つめるまなざしから、猫は「自分が理由もなく愛されている」ことを悟っていく。「誰にも頼らず、たくましく生きるのが強い生き方だと思っていた」という野良猫のプライドが、心地よい依存へと溶けていく過程は、多くの飼い主が経験したことのある尊い瞬間の1つだろう。

鋭い目つきから柔らかな表情へ


作者のかっくさんに制作のこだわりを聞くと、「飼われていくにつれ、野生を忘れた表情になっていくのがこだわりポイントです」と語る。物語の序盤、周囲を警戒して鋭かった猫の目つきが、男性と過ごす時間の中で徐々に丸く、穏やかになっていく。1匹で生きて死んでいくはずだった運命が、ある日突然、誰かの宝物になる。猫を飼っている人にはいい意味でダメージが大きい本作は、言葉を超えた絆の深さを教えてくれる。ラストシーン、男性の帰りを玄関で待つ猫の姿に、今日も多くの読者が目頭を熱くしている。


取材協力:かっく(@cak221)
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