幼い娘を残して逝く母の後悔。ALS患者が綴った「不自由だけど不幸じゃない」に涙【作者インタビュー】
幼少期から絵を描くことが大好きで、漫画家として活動中のアヤ(@aokitajimaru)さん。現在は看護師・看護学生向けの総合Webメディア「ナース専科」にて、看護師のエピソードをもとにした漫画を連載している。今回は過去にウォーカープラスで掲載した2作品を紹介し、著者に本作を描く際に苦労した点についても話を聞いた。
※本作は著者の闘病体験を描いたコミックエッセイです。紹介している病状や治療の経過には個人差があり、医学的な見解を代弁するものではありません。気がかりな症状がある場合は、必ず専門の医療機関にご相談ください。
末期がんの母が抱えた葛藤
「『看護師』であること」は、末期がんを患うシングルマザー・Bさんの姿を描いたエピソードだ。幼い娘を残して入院生活を送り、看護師たちに明るく接していたBさんだったが、病状は徐々に進行し、やがて母や娘との面会も途絶えていく。娘を育てている母への思いや葛藤を抱えたまま、Bさんは静かに人生を終えることとなる。
「不自由は不幸ではない」は、慢性期病院に入院してきたALS患者・Mさんとのエピソードだ。顔と指先がわずかに動くのみで日常生活は全介助という状態ながら、Mさんは視線入力装置を巧みに使いこなし、インターネットで買い物をするなど前向きに生活していた。そんなMさんのパソコン画面に表示されたのは、「私は不自由だけど不幸じゃない。むしろ病気になって感謝すらしている」という言葉。その一言は、看護師自身の価値観や“幸せ”への考え方を大きく揺さぶるものとなった。
双方の思いに寄り添う描写のこだわり
作者のアヤさんは、制作の背景について「自暴自棄になる患者さんの気持ちも、娘のそばにいたくても孫を守る責任があるお母様の気持ちも、どちらも理解できました」と振り返る。また、「双方の思いが読者に伝わるよう、表情や雰囲気の描写にこだわりました」と明かしてくれた。
登場人物それぞれの立場に寄り添いながら描かれた作品だからこそ、読む人の心に深く刺さるのだろう。医療現場のリアルな姿に触れたい人は、ぜひ読んでみてほしい。
取材協力:アヤ(@aokitajimaru)
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