「人が辞める」優しい先輩の裏顔…クレーム連発で疲弊するコールセンター新人の実体験

コールの稀人_P01送達ねこ(@jinjanosandou)

この話は郵便局のコールセンターに入った新人・山田さんが実際に体験したエピソード。「潰れない郵便局を選んだ!」と意気込んで入社したものの、表面上は優しい先輩たちはなぜか一切電話に出てくれない……。クレーム対応と職場の闇に疲弊する山田さんに起きた“不思議な出来事”を描き、ウォーカープラス配信時に大きな反響を呼んだ本作を再掲載。現役郵便局員である作者の送達ねこ(@jinjanosandou)さんのインタビューを改めてお届けする。

コールの稀人_P02送達ねこ(@jinjanosandou)

コールの稀人_P03送達ねこ(@jinjanosandou)

コールセンターの先輩たちは優しそうな人たちばかりだったが…?送達ねこ(@jinjanosandou)


誰も電話を取らない職場…疲弊する新人がぶつかる壁

山田さんの体調不良を心配する素振りを見せつつも、相変わらず電話を取る気配がない先輩たち。イメージと全く違う仕事内容やクレームが続き、心が疲弊した山田さんは電話恐怖症に陥ってしまう。

漫画内で描かれるクレームや職場での孤立感は、実際によくあることなのだという。作者の送達ねこさんは、「漫画内で山田さんはミスをしたと凹んでいますが、これはミスとはいえません。感謝されて終わった可能性もあるんです。ただ、特例を望むお客さんには癖のある人がいるのも事実で……。なので今回の山田さんのように『ミスした』と落ち込む結果につながってしまいます」と語る。

善意が裏目に出る理不尽なリアル

山田さんの行動は、よかれと思っての対応だった。電話で慎重に聞き取りつつ局内事情をすり合わせていくのは、新人には難しい業務だ。

「彼女はお客様を助けたいと思ったけれど、先輩は忙しそうで聞けない。だから配達の人に頼んでみようと。この一連の行動は善意に基づいていて、本来なら感謝されてよいものです。でも、社内にあるさまざまな制約から悪手となり、自己否定につながってしまう……。郵便局に入った新人さんは、ときにこうした理不尽な壁にぶつかります」と、送達ねこさんはコールセンターのリアルな難しさを代弁する。

極限状態で現れた「稀人」の正体とは

辞めようと決意した矢先、山田さんに不思議なことが起こる。「山田さん。大丈夫、出るよ」と後ろから声がかかったのだ。タイトルにもある「稀人」とは、他界から来訪する人間を超えた存在を指す。

送達ねこさんは「SNSにアップしたあと、フォロワーさんが『サードマン』という存在を教えてくれました。人が極限状況に陥ったとき、救いの導き手として『第三の人』を感知することがあるそうです。多大なストレスや生存危機に直面した人が、必死に普段は接せない存在を呼び起こし危機を脱しようとする。潜在的な適応能力なのか守護天使か……?タイトルを『コールのサードマン』にしたらカッコよかったかも!」と明かす。

読者からも「霊より人が怖い」「どの業界にもあるあるすぎて歯ぎしりする」と共感の声が殺到している本作。日本のどこかでひっそりと起こっている“怪異”を、ぜひ覗き見してみてほしい。


取材協力:送達ねこ(@jinjanosandou)

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