全校集会のとき、何してた?"ノスタルジー系あるある漫画"が胸に刺さる!
感動、ホラー、ほのぼの系と、幅広いジャンルの作品が次々と誕生しているSNS漫画は、最近では特に"あるある"漫画の人気が高まっている。なかでも、仲曽良ハミさんが描くギャグタッチの"ノスタルジー系あるある"漫画がInstagramで注目を集めており、「懐かしい!」「子どもの頃にこういうことあった!」と共感を呼んでいる。

昭和を思わせる世界に登場するのは、生意気盛りの小学生の男の子と、その友人のちょっとおませな女の子。そして高校生になる男の子の姉。仲曽良さんの作品は、この人間味あふれるどこか憎めない3人が物語の中心として描かれることが多い。昭和生まれの世代にとっては懐かしく、それ以降の世代にとっては「こんな時代だったんだ」と新鮮さを感じる短い物語が展開していくのが特徴だ。

今回、作者である仲曽良ハミさんに、この作品が生まれたきっかけや、「あったあった!」と共感を呼ぶ物語の秘密について話を聞いた。

忘れていた記憶を一緒に掘り起こすおもしろさ
―この漫画を描くようになったきっかけを教えてください。
「まわりの友人たちに、今、漫画に描いているような話をするとけっこう笑ってくれて。なので、いつかこの話を漫画にしたいと思って、SNSに作品を発表するようになりました」
―登場するキャラクターはどのように生まれたのですか?
「よく『モデルは家族ですか?』と聞かれますが、当時まわりにいた人たちが多いですね。決していい子やいい大人というわけじゃないけど、人間味があふれるからどこか憎めない。そんな好かれるキャラクターにしていきたいと思って描いています」
―共感を呼ぶために大切にしていることはありますか?
「一番は、誰もが経験したことがある懐かしいエピソードを選び抜くことなのですが、それだけでは共感は得られないと思っています。やっぱり漫画なので、登場人物のキャラクターが際立って、生き生きと動くようなセリフや温かみのある絵柄に配慮をすること。そういう部分がリアリティを生み、物語を読み進める中で懐かしい記憶が掘り起こされると思うんです」

―今後の展開について教えてください。
「いつかは、この作品をコミックやアニメとして世の中に発表したいです。もし、叶うなら漫画のモデルになってくれた家族などにそれを見せることができれば何よりの幸せです」

懐かしさと温かさにあふれている仲曽良さんの漫画作品。学生時代や家族との思い出と一緒に、ぜひノスタルジーに浸ってみて。
取材・文=橋本未来