“イジリ”という名の“イジメ”を描いた漫画が話題「地獄から救ってくれたのはアニメやゲームだった」
ある日突然「発達障害グレーゾーン」の“特性”があると言われたら?「甘え」「怠慢」と疎まれる“生きづらさ”を描いた漫画をSNSで発表している漫画家・クロミツさん(@kuromitsu1510)。社会的にもメンタル的にも常にギリギリを感じて生きるクロミツさんは、小・中学生のころから“異質な存在”として見られ、同級生から「イジリ」という名の「イジメ」を受けていたという。当時、同級生からの悪質なイジリに苦しむクロミツさんを絶望の淵から救ったのは、大好きなアニメやゲームだった――。


イジメを見た先生に「もっと強くなりなさい」と言われる“絶望”
――イジリという名のイジメがきつくなってきたのはいつごろからですか?
「小5から中3くらいまでです。結構長く続いていた記憶があります」
――具体的にはどのような行為が多かったですか?
「イヤなあだ名をつけられたりとか、酷いときは暴力を振るわれたり。でも、イジる側はイジメているという意識ではなかったと思います」
――「やめてほしい」といった主張はできましたか?
「ケンカが苦手なので、そうした主張はできなかったですね。拒否しても相手に力負けして面白がられて終わりというか」
――先生や周りの生徒など、見ている人の反応は?
「先生はその現場を見たら注意してくれましたが『もっと強くなりなさい』とも言われました。それと、自分が辛そうな顔をしていると、イジる側の子に「そんな顔してたら俺がイジメてるみたいだろ⁉」と逆ギレされて辛かったですね」
――当時の心境は?
「学校の同級生のみならず、塾の講師にも“ダメな子”として目をつけられていたので、小・中学生のころは毎日が地獄でした。中学卒業後は高専に進学してそこではイジメはなくなったけど、トラウマで人付き合いが思うように上手くいかなくて、一人で遊ぶことが増えるようになりました」
地獄から救ってくれたのは、大好きなアニメやゲームだった


――そんなクロミツさんを救ってくれたのは?
「趣味に救われたと思います。小・中学生のころは主にゲーム、アニメ、漫画が好きで、高専に入ってからは音楽も聞くようになりました」
――クロミツさんを救ったのはどんな作品でしたか?
「西川秀明先生の『Z MAN』という漫画にハマりました。バトルアクションもので画力と表現力が力強くて、読むごとに圧倒されて今でも憧れる作品です」
――その作品と出合ってどんな気分になりましたか?
「自分もこういうカッコイイ漫画を描いてみたいと思いました。人生の目標ができたような気がしたんです」
――ゲームやアニメ、漫画と出合うことの大切さを教えてください。
「世間的には“内に籠った趣味”と見られるかもしれないけど、好きな人にとっては心を満たしたり成長のキッカケに繋がるものだと思っています。何より、学校以外の“逃げ場”があるということが私にとっては“救い”でした」
画像提供:クロミツ(@kuromitsu1510)