【漫画】「まれなひと」が話題!女教師だと思わせてくる男教師に、膨らませた浮き輪の数が見える人
いままで他人が膨らませた浮き輪の数が見える、停電するとチャンスだと思って踊り出す…。絶妙にいそうでいなさそうな、クセのある人やシチュエーションを描いた漫画が「ギリありそう」と話題を集めている。この作品を生み出しているのは、漫画家の白湯白かばん(さゆしろかばん)さん(@sayushirokaban)。Twitterでは定期的に作品をアップしている。

ユニークな人物を描いた作品が瞬く間に話題に
白湯白かばんさんが漫画家として活動を始めたのは2020年のこと。2月にTwitterアカウント開設後、わずか4か月で書籍化の話が上がるほど話題に。21年の5月には、初の作品集「まれなひと」が発売された。
また、Instagramでは、小説の表紙の絵を描いてみたいという願望から、「架空の表紙」というイラストをアップしている。
作画と原作で担当者が分かれているという白湯白かばんさん。漫画を描き始めたきっかけは、作画担当が、ゲーム雑誌「ファミ通」に投稿していたことだそう。「4コマや絵のネタが採用されて、自分の創作物が雑誌に載るということがとてもうれしかったです。そこで少し自信がついて、作画担当が原作担当を誘う形で漫画活動をスタートさせました」。


ほかの人が描いていないおもしろさを大事に
漫画を描く際に一番気を付けているのは、ほかの人とネタが被らないようにすること。「どうしても完全にオリジナリティがあるものを描くのは難しく、シチュエーションやあるあるに関しては共感や親しみを優先して、ある程度被ってしまっても仕方ないと思っています。しかし、根っこであるおもしろみの部分は、なるべくほかの人が描いてない自分の感覚の部分を入れようと常に思っています」とこだわりを見せる。
Twitterで最初に投稿した作品は、「いままで膨らませた浮き輪の数が見える人」。他人がこれまで膨らませてきた浮き輪の数を、頭の上に浮かぶ数字で確認できる人が登場する。「自分はこういう漫画を描きたい人ですという自己紹介として、一番ふさわしい漫画かなと思って投稿したネタです。浮き輪を膨らませた数って、誰も意識したことがない数字のような気がして、そこをおもしろがってできたネタです」。


メガネを貸したままドリンクバーに向かう人を描いた「ドリンクバーに行くタイミングがおかしい人」は、自身のお気に入り。「このネタは、『こんな人いないだろ』と『こんな人いるかもしれない』のバランスがとてもいいネタだと思っていて、すごく気に入っています。またこういうネタを思いつきたいなーとたびたび見返すくらいお気に入りです」。


少しダークなエピソードを笑いに昇華させた「プレゼント」は、初めて1万以上のいいね!を獲得。「いわゆる、初めてバズったネタです。最終的には4万以上のいいね!が付いてすごく驚きました。自分のネタの中でも一番構成がしっかりしている漫画だと思います」と振り返る。

これまでで一番Twitter上での反響が大きかったのは、「女教師だと思わせてくる人」。「このネタは、アップ時に12万以上のいいね!が付きました。自分の中ではそこまで伸びるネタだとは思っていなくて、うわーーと思いました。最後のコマのインパクトが、伸びた要因なのかなと思います。先生の顔の雰囲気もちょうどよかったのかもしれません」



今後描いてみたい作品については、「少し長めの漫画を描いてみたいなーとは常に思っています」と話す。「4コマや1ページ漫画に比べてすごくエネルギーが必要だし、なかなか踏み出せていないのですが、挑戦してみたいなという気持ちはあります」と意気込む。
最後に、「Twitterでたくさん漫画をアップしているので、もしご興味あればフォローよろしくお願いします。そして漫画をおもしろいと思っていただいた方は、『まれなひと』も手に取っていただけるとうれしいです。これからも、おもしろい漫画を生み出せるように精進していきます」と話してくれた。



取材・文=上田芽依(エフィール)