急なゴルフコンペの誘い。初心者の営業マンがとった行動とは…「接待ゴルフ」体験談を漫画に
地方の広告代理店で7年間、求人広告会社で4年間、営業職を経験したえりたさん(@erita_enikki)。会社を退職し、2016年9月から営業職時代のエッセイ漫画をInstagramに投稿している。以前、ウォーカープラスで
営業職時代に遭遇したトラブルへの対処法や営業テクを描いた漫画
を紹介したが、今回は「接待ゴルフ」がテーマの作品をご紹介。えりたさんのゴルフに対する思いの変化なども聞いてみた。

取引先から突然ゴルフコンペに誘われたら
最近の投稿作品の中でも、特に反響があった「初めてのゴルフ体験記」。営業職時代、取引先の社長から「明日行うゴルフコンペに参加してほしい」と連絡を受けたえりたさん。未経験だと断ろうとしたが、社長の押しの強さに負けて断れず、参加することに。



もちろん、ゴルフ道具を持っていないえりたさんは、急いでゴルフショップへ。ゴルフクラブは社長が貸してくれることになったので、とりあえず一番安いゴルフシューズを購入し、帰宅後はひたすらスイングの練習をした。





次の日、集合時間はなんと朝の4時。無事ゴルフ場に到着してクラブを握るもうまく振ることができず、思いっきり土を掘る始末。さらに午後からは雨が降り出したが、「これくらいの雨なら」とプレー続行。ヘトヘトの状態で帰宅したえりたさんだが、コンペをきっかけに社長との距離が縮まり、ゴルフはその社長にとって大事なコミュニケーションツールだったと気付く。





「今年の4月に、取材の仕事で地元のゴルフ場を訪れたのですが、そこの支配人のゴルフ愛に圧倒されて、また実際にゴルフも体験させてもらい、ゴルフに対する見方がガラッと変わったので漫画にしました。営業職時代、いわゆる接待ゴルフに初心者で参加して痛い目を見たので、長年敬遠していたのですが…楽しさや基本を教えてくれる人が周囲にいるとこんなに楽しめるものかとビックリしました。一部の読者からは『パワハラだ』とご指摘がありましたが、確かに今の時代ではハラスメントかもしれないな…と感じました」と話す。



営業職で頑張る人を応援したい
「どこかにいる営業職の方の背中を押したい」という思いでお仕事漫画の投稿を続けるえりたさん。ためになる話も多くあり、「勉強になる!」と話題になっている。


えりたさんが退職する際、一人のお客さんから言われた「へぇ…逃げるんだ」という言葉が長年嫌な感じで心に焼き付いていたそうで、「退職は『逃げ』なのか?私なりに出した答えとは」でその問いに対する答えを表現。


「読者様の中には、同じように会社を退職したことを『逃げ』と感じていたり、『罪悪感』を持っていたけど、今回の話で救われたと言ってくださる方もいたので、描いてよかったなと思いました」
そのほか、できる営業マンから学んだ話「逆営業で知ったM沢様の営業力」や、他の営業職の人と自分を比べて落ち込んでしまうエピソードを描いた「他人と比べては落ち込んで…そんな自分から抜け出せた話」、いかに実家での暮らしが恵まれているのか気付かされた「社会人になって初めて一人暮らしした話」など、営業職だけでなく多くの社会人が共感できる話もたくさん投稿されている。




「私のエッセイ漫画は基本的に自分と関わってくれた方とのやり取りが多いので、その方を悪い印象で描かないように心掛けています。読者の皆様からの共感の声で気付かされることもあります。更新は不定期ではありますが、これからも漫画は描き続けたいと思いますので、長い目で見ていただけると嬉しいです」


現在は電子コミックサイト「めちゃコミ」で「足場やろう」という足場職人の漫画を連載中。今後は他の職業漫画も描いてみたいとのことなので、楽しみに待ちたい。
取材・文=重藤歩美