【漫画】「なるほど」と「あるある」が同居する、親しみあふれる福岡ローカル漫画に注目
新型コロナウイルスの影響で、今年も家で過ごす時間が長くなりそうなゴールデンウィーク。そこでウォーカープラスでは、出かけられなくてもおうちでおでかけ気分や別世界に浸れる漫画を特集。今回紹介するのは、イラストレーターのY氏さん(
@y_ta_net
) が、福岡県のご当地情報を独自の視点で描く漫画シリーズだ。
福岡のエキスパートが描くご当地ネタ漫画が反響呼ぶ
街歩きや旅の楽しみ方をテーマにした漫画をSNSなどに投稿し人気を集めているY氏さん。その中でも特徴的なのが、Y氏さんが暮らす福岡県の話題を取り上げた作品。
博多ラーメンやごまさばをはじめとする福岡ご当地グルメ案内はもちろん、自身イチオシの福岡市内のお店の食レポ、さらには路線バス網や特徴的なショッピングモールなど、県外の人には「なるほど」、県内の人には「あるある」と共感できる福岡ネタを題材に作品を発表している。
「山田全自動」の名前でもイラストレーター、ブロガーとして活躍するかたわら、福岡を中心に九州のご当地ネタをテーマにしたサイト「Y氏は暇人」も運営しているY氏さん。「福岡路上遺産」「福岡穴場観光」などの著作や、 福岡情報のウェブメディア「フクリパ」にて漫画連載「福岡・九州散歩と旅〇〇な話」を持つなど、まさに福岡ネタのエキスパートだ。けれど、福岡は出身地ではなく、住み始めたのは仕事をはじめてからなのだという。今回はY氏さんに、福岡ネタで漫画を描き始めた理由や、惹かれたポイントなど舞台裏をインタビューした。
近所の歴史に惹かれてはじまった福岡愛、暮らす上で感じる「ちょうどよさ」
――福岡や九州を題材に漫画を描き始めたきっかけを教えてください。
「もともとは福岡の歴史、特に自分の家の近所の歴史に興味が出て、ブログ『
Y氏は暇人
』で発信し始めたのがきっかけです。
それをもっと読みやすくするために漫画にしてみようと思ったのですが、郷土史を漫画にするにはちょっとテーマが硬すぎると思ったので、少しライトなグルメや生活の情報っぽいことにして描き始めました」
――ご出身は福岡ではないとうかがいました。福岡にはいつ頃からお住まいなのですか?
「福岡市に住み始めたのは2005年からです。職場の配属先が福岡だったので、そこから住み始めました」
――福岡に移り住む前の土地でも、郷土史などは調べていたのでしょうか?
「佐賀や大阪時代は、住んでいる場所にあまり興味を持たなかったのでやってみようと思ったことはありません。でも今考えると、特に大阪などはかなりネタの宝庫だと思います」
――福岡ネタを漫画にする際、題材を選ぶ基準があれば教えてください。
「最優先なのは自分が楽しかったかどうかで、その次に他の人にとって有益な情報になるか、という基準で選んでいます」
――漫画に描く際、どんなところをこだわっていますか?
「面白いかどうかよりも、読んでいて心地よい空気感が出せたらいいなと思っています。なので、極端な表現や断定的な発言は避けるようにしています」
――ずばり、Y氏さんにとって福岡の魅力はどんなところにあるのでしょうか?
「福岡の魅力は『ちょうど良さ』だと思います。都会すぎず田舎すぎず、広すぎず狭すぎず、あらゆる部分が良いとこ取りできている部分に魅力を感じています。あとは家賃が安いなど経済的なメリットもかなり大きいと思います」
Y氏さんの描く作品からは、まさに「ちょうどいい」と語る通り、福岡への親しみがにじみ出ている。Y氏さんの目から見たご当地スポットの情報も満載なので、おでかけしづらい今はもちろん、落ち着いた後もガイドの1つとして楽しんでみてはいかがだろうか。
取材協力:山田全自動(Y氏は暇人)(@y_ta_net)