【漫画】死体を再起動!?今だ!体を乗っ取れ!人間より人らしい小人の世界に「泣ける!」「ありがとう」と16.9万いいねの称賛
死んだ人間の体を住処にする小人たち。今回見つけた住処は、孤独死した男性だ。小人にとって絶好の住処となる男性の壊れた体を修復し、「再起動」することで、人間として生活しているように見せかけることができる。そんな少し奇妙な漫画、中原ろく(@rokurockvi)さんの『小人の住処』を紹介する。

せっかく住処を見つけたのに!?男の過去にシンクロする小人
体を再起動すると、男の住まいに娘がやってくる。体を操作する司令室に勤務する小人「シノ」は、孤独死した男性の過去を知るにつれ、男の抱いていた“後悔“に強く共感してしまう。父親らしくありたいと願った男にシンクロした小人の行動に「小人なのに、人よりも人らしい!」「感動した!」「心にしみた」と、コメント欄は反響。2022年5月2日時点で、16.9万のいいねが集まっている。本作で「第79回ちばてつや賞」で準優秀新人賞受賞した中原ろく(@rokurockvi)さんに、制作秘話や見どころを伺った。

――本作は、「第79回ちばてつや賞」で準優秀新人賞受賞作品と伺いました。新人賞の応募のきっかけを教えてください。
講談社の漫画投稿サイト「DAYS NEO」で漫画を投稿したところ、ヤングマガジン編集部の方から担当希望をいただき、その担当さんと今回の『小人の住処』を作って、ちばてつや賞に応募したのがきっかけです。

――受賞した際のお気持ちを聞かせてください。また、審査員の先生方のコメントで印象的な言葉はありましたか?
授賞式でちばてつや先生から直接「面白かったです」と言っていただいたのが、とても嬉しかったです。

――小人をテーマした深い話でした。ショートショートのようなSF漫画でしたが作品を制作するにあたり、参考にしたものはありますか?
元々微生物など小さい生き物や身体の中に興味があり、これらをなんとか題材にできないかなと思っていた時に、たまたま童話の『小人の靴屋』を見てひらめきました。

――父親でありながら操作しているのは小人。人間の気持ちにシンクロしてしまう小人。複雑な設定ですが大変読みやすく、最後は家族らしい形で完結できたことに読者のみなさん感動していましたね。
ありがとうございます。父親のキャラクターのような人が少しでも報われてほしいという気持ちで描きました。

――16.9万いいね3.4万リツイートと大きな反響があります(2022年5月2日時点)。いわゆる、バズ漫画になりましたが、感想はいかがですか?
思った以上の反響をいただき、驚きました。あまり実感がなかったのですが、じわじわと嬉しいです。ありがとうございます。

――現在は、どのような作品を描いていらっしゃいますか?
現在は、双葉社の漫画アクションで『死にたいと言ってください―保健所こころの支援係―』という漫画を連載しています。保健所を舞台に新人職員が「死にたい」と悩むさまざまな人の相談にのっていく物語です。自殺という社会問題に真剣に向き合ったお話なので、是非ご覧いただけたらと思います。よろしくお願いいたします。
取材協力:中原ろく(@rokurockvi)