【振り返ってはいけない】深夜、背後の笑い声に振り返ると…!!仙台駅南にある六道の辻(冥界の入口)であった怖い話

子供のころから文字や絵で補足しながら会話を楽しみ、やがて伝えたいことを頭の中で反芻するうちにそれを漫画として描くようになったという、キタハタエミ(@emi_kitahata)さん。Instagramやpixivにて、エッセイ漫画などを公開している。
今回は、キタハタエミさんが2019年から投稿している「夫の見た幽霊」シリーズから、「高架下のエイリアンズ」を紹介。仙台駅の南にある、通称“北目町ガード”という高架下道路にまつわるお話。キタハタエミさんが旦那さんと一緒に帰宅しているときのこと。

10年くらい普通に利用してきた北目町ガードを、この日の夫はなぜか通りたがらない。不思議に思ったキタハタエミさんが「今までずっと平気だったよね?」と尋ねると、夫は少し前にこのあたりで遭遇した不思議体験を語り始めた。

夜中に歩いているとき、楽しそうに会話するカップルが後方にいることに気がついた。初めは特に気にしていなかったが、北目町ガードに差し掛かった際に聞こえてきたカップルの会話で事態は一転。カップルの女性が「あの人さ、私たちのこと気づいてると思う?」と尋ねている。「まっさかー」と笑う男性。「気付くわけないよ、俺たちが死んでるなんて」。思わず振り返って背後を確認する夫だったが、カップルの姿はどこにも見当たらなかったという。

後日、キタハタエミさんが職場でそのことを話題にすると、営業さんから“北目町ガードは六道の辻(冥界の入口)の交差点があった場所”であり、“昔は死者の道案内をしていた六体のお地蔵様があった”ことを聞かされる。筋の通りすぎた話に少し恐怖を感じつつも、キタハタエミさんは現在そのお地蔵様が移設されているという龍泉院へお参りに行くことに。

その帰り道、キタハタエミさんは北目町ガードを歩きながら、楽しそうに会話していたというカップルの霊のことを思い出す。そして、「どうか母もそうだったらいい」と願うのだった。

このように人知れず冥界の入口とされる場所がこの世には存在する。そう、あなたの街にも“古からの役割”をこっそりと担い続けている場所があるかもしれない。
画像提供:キタハタエミ(@emi_kitahata)