「会議が苦手」な人のつまづきポイントが多彩すぎ!会議前から緊張の連続に共感集まる
多かれ少なかれ、働く上で会議やミーティングはつきもの。会話が苦手な人にとっては、同僚たちの前で発表するのがつらい、というのは想像がつくだろう。けれど、試練は実は会議の前からすでに始まっていて…。日々のコミュニケーションでつまずきがちな人の、会議前の“あるある”を切り取った漫画に「気持ちわかる」と共感が集まっている。

会議の予定は3カ月後!?始まる前から襲う試練
コミュニケーションが苦手な、通称“コミュ症”さんたちにありがちなエピソードを描いた漫画「コミュ症人間」シリーズをSNSにて発表している、ジョセフ鶴屋(
@yukkurishitette
)さん。5月から連作短編で投稿されている新作エピソードでは、コミュ症さんの会議前に感じる憂鬱を拾い上げている。

密室で人と会話するのが拷問に思ってしまう、筋金入りの“コミュ症”さんである水樹さん。自分の抱える仕事で同僚を交えての会議を設定することになり、不本意ながらもスケジュールを組み始める。

時間を割いて参加してもらう他のメンバーに気を配り、共有カレンダーを見ながら、なるべく迷惑にならない時間帯を選ぼうとする水樹さん。だが、候補となる時間があっても「朝一は心の準備が追いつかない」「緊張でご飯食べられなくなるから無理」と、次々と見送ってしまう。慎重に吟味を重ね、ようやく選んだ水樹さんだったが、そのスケジュールは3カ月後。そもそも会議から逃げ出したいくらいの心理状態だから、予定を先送りしがち……、という“あるある”だ。

その先送り癖は、日時が決まった後にも付きまとうもの。ちゃんとした候補日を選び直し、会議招集のメールも作り終えた水樹さんだったが、送信ボタンにマウスカーソルを合わせたところで心拍数は急上昇。そう、メールを送ることもコミュ症さんにとっては一大事なのだ。
大きく深呼吸をし、ようやく覚悟を決めてマウスをクリック、と思いきや、すんでのところで水樹さんの指は止まってしまう。文章に誤字脱字はないか、伝え忘れはないか、送り先に抜け漏れはないか……、メールのあらゆる点が気になってしまい、再確認と書き直しでなかなか送信できないのだった。

そして、いよいよ会議当日。水樹さんたち参加メンバーが会議室に向かうと、すでに同僚の1人、田村さんが待機していた。いつも時間にきっちりしていると他の同僚から評価される田村さんだったが、彼女が先にやってきていたのには理由があった。実は水樹さんと同じくコミュ症さんである田村さん、彼女はオフィスから会議室に至るまでの道中で、同僚と雑談が発生するのを避けるために先回りしていたのだ。たとえ短い時間でも、集団行動を極力避けたいという気持ちが反映された行動だった。

読者からは「わかってしまう自分が哀しい」と共感が集まった一連のエピソード。中でもメール送信前のプレッシャーには、「クイズ番組にいるような緊張感」や「ミサイルのスイッチを押す気分」と、同様の経験があるTwitterユーザーが実際の感覚をコメントで物語っていた。

気にならない人には些細なことに思われても、当人にとっては笑いごとではない試練の連続。“コミュ症”さんがどんなところにしんどさを感じているかが伝わってくる作品だ。
画像提供:ジョセフ鶴屋(@yukkurishitette)