【漫画】大好きな息子に対し、時に怒りや不快感を抱くのも悪いことではない。そう気付いたら心が楽になった

看護師でありシングルマザーであるまゆんさん(@mayun4311)。自閉スペクトラム症があり特別支援学級に在籍する小学6年生の息子・太郎くんとの暮らしを漫画にし、Instagramで配信。さまざまな出来事を、まゆんさんと太郎くんが一緒に乗り越えていく姿に共感の声が多く届いている。ウォーカープラスでは「自閉スペクトラム症の太郎とやさしい世界」と題し、まゆんさん一家の何気ない日常を、描き下ろしの新作漫画と共に隔週でお届けする。

第14回となる今回のテーマは「大好きっていうこと」。まゆんさんに当時の思いなどを聞きつつ紹介する。

泣きやまない太郎くんを見て「苦しい」と感じた

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太郎君がまだ幼いころのこと。いっこうに泣きやまないのを見て、まゆんさんは「苦しさ」を感じていた。太郎君が大好きなはずなのに。

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そんなある日、まゆんさんはかかりつけのお医者さんに、太郎君のことを「育て難い」と思ったことはないかと問われた。まゆんさんは、そんなことはないと答えてしまう。

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「愛しい相手に怒りや不快感を抱くことは、決して悪いことではない」と先生。

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愛する息子に対しても時には素直に不快感を抱いていい、そう思うとまゆんさんの心に余裕が生まれた。

極端に偏食だった太郎君にストレスを抱えた過去も

太郎君が泣きやまないことについてストレスを感じる描写があるが、ほかにも似たようなことで嫌悪感を抱いたことがあったという。例えば、「太郎は感覚過敏があり、幼いころは今と比べて食べる物にかなり偏りがありました。そればかりではなく、噛むことや飲み込むこと、食べる動作までもスムーズに行かず、ストレスを感じていたのを覚えています」

母乳から食事のみへと完全移行した後に、太郎君が肺炎で入院した。「その時の血液検査で重い貧血であることが分かりました。嗜好に偏りがある太郎に充分な栄養を与えられていなかったとひどく落ち込みました」。幸いにも処方された鉄剤の内服のみで貧血は改善したが、「当時は『せっかく作った物をなんで食べてくれないんだ』ということを思うばかりで、自分主体な考えに嫌悪感を感じていました」

だが、先生の話を聞いてから、すべてを素直に受け入れるようになる。「太郎については、偏食があってもいいから好きな物をとことん食べさせようという考えに変わったんです。以降はホウレン草、鮭、米、味噌汁、じゃがりこ、フライドポテトのループを数年続けていました」

大好きだからといって「常に愛していなくてもいい」んだ

先生の言葉を聞いてから、どんなところが一番変化したのだろうか。「大好きは”すべてを愛おしく思うもの”ではなく、嫌悪感を時には抱いてもいいんだ、そういう場面もあるんだ、自分だけではないのだと思えて、自分の感情を受け入れることができるようになりました。今現在、太郎に苛立つことはありません。そして、どうしても自分主体になりがちで、思い通りにならないと苛立ちを覚えてしまう、そんな”脆い自分”がいることを教えてくれた太郎に感謝しています」

本当に苦しいのに「大好きなんだから、苦しいはずがない」と目を背けると、素直な心の働きを自ら縛ってしまうことになる。日々の中で不自然な苦しさを感じた時は、まゆんさんの気づきが心をほどくヒントになるだろう。

取材・文=折笠隆

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