「田舎には帰りたくなかった…」久しぶりの帰省でわかる「お盆にしか帰れない理由」に鳥肌!見事な伏線回収に「切ない」の声届く

8月のお盆を題材にした、ちょっと切ないかっく(
@cak221
)さんの「お盆は田舎に帰ろう」がTwitterで2.1万いいねを集め、話題となっている。田舎に帰りたくない理由やお盆にしか会えない理由がわかると、「お盆にしか帰れないのはそういうこと」と驚きや納得のリプライが届いている。本作について、作者のかっくさんに話を聞いた。
「田舎には帰りたくない」本当の理由は待ち人のせい?

――「お盆は田舎に帰ろう」を思いついたきっかけを教えてください。
私が子供の頃に一度だけ母の田舎でお盆を過ごしたことがあるのですが、いわゆる本当に「田舎のお盆」で、きちんと仏具を磨いたりお供え物の準備をしたり、提灯もぼんやりと灯って普段と違う独特の雰囲気だったことを覚えています。そんな雰囲気だから本当に故人が帰ってきても、生きている人間と紛れてきっと分からないんだろうなと思ったのがきっかけです。

――さらりと読める短編ですが、何回も読むとアレ?これもしかして?と思わせる描写が散りばめられていますね。
最後のページで種明かしをしたかったので、ミスリードできるような伏線を入れてみました。足元を見ないと誰が生きているのか死んでいるのか、お面で顔を隠せば誰が誰だか分からない。そういう何度読んでも不思議な漫画にしたかったという意図があります。

――男性が今までお盆に帰らなかった理由、実は設定がありますか?
「田舎が嫌で飛び出していった若気の至り」「一旗揚げるまで帰るに帰れなかった」という裏設定がありました。結局は一度も帰らずにそのまま亡くなってしまい、お盆にようやく故人として帰ってきた…というお話です。

――本作の制作秘話があれば教えてください。
本当はもう少し長めの中~長編にしようかなと思っていたのですが、さらりと短い方が不思議な雰囲気が出るのかなというのと、何よりお盆に間に合わせたかった漫画なので4ページという短さになってしまいました(笑)。

――その他、どのような漫画を描いてますか?
普段はTwitterやpixivで異種婚姻譚や人外ラブコメだったり、動物関係のしっとりした漫画などもよく描いています。基本的には「目には見えないもの」や「ファンタジー手前のスピリチュアル」といった所が好きなので、いろんなものを描いています。

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迎え盆にようやく戻ってきた田舎。まさか、帰りを待ってくれている人がいるとは思っていなかった主人公。幼馴染みの女の子が「おかえり」と出迎えてくれる、そのコマ割りに生死の違いがしっかり描かれていて、ミスリードの展開が回収され、一気に切なさを増幅させる。
取材協力:かっく(@cak221)