【見せてくれる猫!?】頭に広がる知らない景色と「この温もりさえあれば…」猫と飼い主の絆に「語彙が足りない!」と3.9万のいいねが届く

猫に何か不思議な力を感じたことはないだろうか?時折、何もない空間をじっと眺めていたり、狂ったように走り出したり、死んだ愛猫が夢に出てきたという話もよく耳にする。今回は、飼い主に見えない景色を見せてくれる不思議な愛猫を描いた、かっく(@cak221)さんの「君の見た世界」をお届けする。
胸がギュッと締め付けられる切ない話
かっくさんといえば、前回ウォーカープラスで田舎に帰りたくなかった青年の葛藤を描いた「お盆は田舎に帰ろう」を紹介。季節特有の切ない物語に「泣けた」と感動の声が多く届き、反響を得た。そして今回も「いい話すぎて自分の語彙力のなさを痛感する」と話題の物語だ。
生まれた時から主人公に寄り添う愛猫は、不思議な力を秘めていた

主人公は、もともと目が見えなかった。体も弱く、外に出かけることも難しい。何も見えない世界で、唯一の彼女の心の救いは、生まれた時から一緒にいる愛猫だった。

愛猫は、不思議な力を持っていた。目の見えない彼女のかわりに、自分が見えている景色を夢の中で見せてあげることができるのだ。

彼女には、もっと見たいものがたくさんあった。彼女が「自分の目で見たい」と願った翌日から、愛猫は行方を眩ましてしまった。

一カ月経っても戻ってこず、夢の世界でも色を失ってしまった彼女。「何も見えなくていいから、帰ってきてほしい」そう心から願った。愛猫の温もりも声も少しずつ忘れていってしまった頃、突然、夢の中で太陽が燦々と降り注ぐ一面の青い世界が見えた。

目覚めると、枕元に愛猫が――。「これを見せるために海まで行ったの?」と彼女の声に「にゃあ」と答える愛猫。2人の深い絆に「尊すぎる!」「猫の日で読んだ一番いい話」とTwitterで1.1万のリツイートと3.9万のいいねがついている(2022年9月30日時点)。
本作の愛猫は元は黒猫。しかし、戻ってきた猫は三毛猫になっている。説明されてはいない年月の裏側を読者に想像させるのも作者ならではの手法だ。「目には見えないもの」や「ファンタジー手前のスピリチュアル」が好みの人におすすめしたい。
画像提供:かっく(@cak221)