残業100時間超!!身も心もズダボロな時に優しいのは妻子持ちの「クズ男」!幸せじゃない世界から抜け出す方法は?

モニターを1日何時間も見続け、100時間を超える残業を強いられている。しかし、この就職難に1年経たずして退職するのはどうなのか?漠然とした未来しか見えず何とかしなければと思ってはいるが、心身ともにズタボロで行動に移せないでいる。そんな働く女性を描いたヤチナツ(@11yc4)さんの『20時からの報告会』より「ボロボロの自分って全然可愛くない」をお届けする。
スキンケアを施す時間もないズタボロ女に寄ってくるのはクズ男ばかり

「遅い」「21時までって言ったんじゃん」「それ終わったらデザイン案10個出して」「修正もきてるから対応してね」矢継ぎ早に先輩から指示を受けるこはる。気づいたらびっくりするほどのブラック企業に就職していた。

頑張っても頑張っても終わらない仕事。疲労困憊の思考回路の中「辞めたい」というワードが回っている。帰宅する頃にはすでに終電もなく、身も心もズタボロ。そんな荒んだ心を温めてくれるのが、同じ職場にいる「駒場さん」だった。

しかし、彼は妻子持ち。疲れたこはるの弱った心の隙間に入り込み「温もり」を与えてくれる。都合のいい女とわかっていながら、ほんの数時間でも優しさを与えてくれる駒場を拒否できないでいた。ダメだとわかっていながら、駒場が彼女の救いになっていたのだ。

駒場が嫁と子供の住まいに戻る瞬間、全てが現実に戻る。仕事に追われ、自分の体のメンテナンスもできない日々。おいしいものを食べて、幸福を感じることもなくなっていた。

久しぶりに会った友達に不倫していることを責められて、言い返せないこはる。元彼に連絡してみるけれど、誰も彼も正論ばかりで彼女を救ってはくれない。

誰かに「助けてほしい」とばかり願っているこはるは、すでに八方塞がり。辛い時に家に訪れる駒場に今の辛さを伝えると「俺、もうここにはこない」と、別れを告げられる。何をしても、どう動いてもいい方に進まないこはるは、人生の岐路に立っていた。
「大人ってすごい」と漠然と思っていたけれど、実際自分がなってみたら全然大人になんてなれなかった。仕事に恋に1人でどうすることもできなくなった社会人女子が、満身創痍になりながら、それでも生きていく。そんなリアルに多くの女性から共感を集めている。本作の続きは「20時過ぎの報告会」2巻に収録されている。
■画像提供:ヤチナツ(@11yc4)