【コミックエッセイ】「子ども部屋おじさんの彼と一緒に住みたい私の100日間戦争」 第16話~第20話

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」ランキングでTOP10に入るなど人気を博している、元アルコール依存症のアラサーOL・かどなしまるさん(
@marukadonashi
)。アラサー薄給OLの自分に初めてできた彼氏は実家住みでした。「実家を出る理由がない」と言う彼氏との“同棲を目指したリアルな日々“を、新たにマンガで描き下ろしてもらう連載企画。第16話から第20話のエピソードをかどなしまるさんと振り返ります。
※アルコール依存症は完治しない病と言われています。著者の個人的な見解で、一番ひどい状態にあった過去と区別するためにタイトルで「元アルコール依存症」と謳っていますが、著者自身も自分の依存症が完治したとは思っていません。
第16話/「私が子ども部屋おじさんと同棲したい理由」

――婚活サイトや婚活パーティーで100人以上とやりとりされたとのことですが、それまで恋愛経験はゼロだったんですよね。印象に残っているエピソードはありますか?
【かどなしまる】恋愛経験がゼロだったため、デートに進むことすら怖くて、メールでのやり取りや、パーティー内での会話だけで終わっていました。100人といっても、大半は“浅い接し方”しかしていないのでエピソードとしては乏しいですね。印象に残っているとしたら……(一卵性の)双子の妹と同じ婚活パーティーに参加したのですが、私より妹の方がモテてショックだったことです(苦笑)。
第17話/「大事件発生!」

――一度は同棲に頷いたユウキでしたが、「やっぱり同棲できない」理由として、「責任を感じるんだよ」と言っていましたね。それを聞いて、ユウキに対して当時思っていたことを教えてください。
【かどなしまる】「じゃあ今付き合ってるのはどういうつもりなんだろう?」という言葉がすぐに浮かびました。大枠で物事を捉えがちな私と、物事を一つひとつ見ていくユウキとで、食い違いがおこっていたのだと思います。付き合っている時点で、ある程度の責任なり覚悟なりが私にはあって、同棲することだけに責任を感じるというのに違和感を感じました。この「だけ」というのが私の思慮不足だったなと。
ユウキはもっと自分の状況を踏まえて、ちゃんと責任の取れることと、取れないことを区別していたから出た言葉だったと、後からわかりました。
第18話/「ユウキの本音」

――同じ「同棲しない」という結果でも、当初同棲を断られたときの選択と、ユウキの本音を聞いたあとの選択との違いはありますか?
【かどなしまる】当初は「『メリットがない』って言っているしな」と、“条件“を見ての選択で、今回は“相手の心情“を汲んでの選択、といったところでしょうか。
第19話/「私の大反省会」

――「衝突するたびに自分自身の課題が表れてた」と振り返っていましたが、自分の課題に向き合うことって簡単ではないですよね。向き合うときの心の持ち方のコツはありますか?
【かどなしまる】「よくなるしかない」ならやるしかないという意気です(笑)。喧嘩したり悩んだりするのって苦しいじゃないですか。自分自身で気付いている課題にずるずる向き合わないで苦しんでいる方が、精神衛生上よろしくない。そういった意味でも現状がよくなるし、課題を超えたら生きやすくなると信じています。逆に課題に気付かせてくれてありがとう、という気持ちですね。
第20話/「本音トークしてみた」

――彼氏が実家住みだとずっと家に「招く側」。消耗品や光熱費など、小さな積み重ねにモヤモヤしてしまいますよね。その本音を伝えたときに心がけたことを教えてください。
【かどなしまる】ユウキが自分とは違う価値観である背景を可能な限り想像しました。私の育った実家では「節約」意識が高かったんです。電気も小まめに消すし、冬の寒い日でも冷たい水で顔を洗ったり、とにかく光熱費や消耗品は「我慢するもの」という価値観で育ったのが私です。
だから、ずっと招く側で「我慢するもの」を一方的に奪われているように感じていました。だけど、光熱費は「微々たるもの」という価値観で育つ環境ももちろんあるわけで、考え方に差が出るのも当然だと想像できたんです。そういった“差”があることを念頭に置き、ユウキに押し付けないことを心がけました。選ぶことのできない“育った環境”でできあがった価値観に、どちらが正しいなんてないですしね。
取材協力:かどなしまる(「 お酒がないと××できません 」/ @marukadonashi )