「怪物ですが何か?」転生したら敵に!?見た目は悪でも中身は彼氏!最後まで一緒にいたい2人の結末に10万いいね届く【作者に聞いた】
昨今人気の転生もの。ライトノベルを筆頭に転生作品は未だ人気だ。人はどこかにリセット願望や別次元でもいいから成功したいという願望があるのかもしれない。そんな転生系でも、生まれ変わったら敵視される怪物になってしまったという森本淳士さん(@ihsuta3)の『彼氏が怪物になってしまった話』をお届けする。
見た目が「怪物」だったら、それは人にとって全て「悪」なのか!?

怪物が蔓延る世の中。怪物に襲われそうになった彼女を守って死んでしまったチヒロは、怪物になって生まれ変わった。人間にとって「敵」でしかない生き物。しかし、チヒロは1人になってしまったカレンを放っておくことができず、毎日泣いて過ごす彼女を見守る日々を続けていた。

人間と人外というストーリーが生まれたきっかけを森本淳士さんに訊いたところ「自分がもし、ふとしたきっかけで世間から見て“普通じゃない存在”になった時に、周りの人の反応やそれを受けた自分の気持ちはどう変わるのか?そもそも普通とはなんなのか…?」と考えていく中で、彼氏が怪物になったアイデアが生まれたと言う。

怪物の姿になって、彼女を見守る日々も一年が経った。防衛隊のおかげで治安はかなり良くなり、彼女を見守る必要がないと感じ始めていたある日、怪物姿のチヒロは彼女と出会ってしまった。

怪物(チヒロ)と出会ったカレンは叫びながら逃げる。しかし、彼女の声を聞きつけた別の怪物が路地裏の反対側から現れ、挟み撃ちに――。カレンにとっては、絶体絶命のピンチ!チヒロは、咄嗟に彼女を守った。

ピンチを救ってくれたチヒロのことを「優しい怪物」として認め、一緒に過ごすようになる2人。しかし、人間と怪物。人間にとって敵である怪物と一緒にいることはできない。

「このままカレンと一緒にいてはいけない」と、チヒロは彼女の元を去る決意をする。そんな時、2人は一緒にいるところを防衛隊に見つかってしまい――。

「離れ離れになってしまった2人が再会するお話」というテーマを元に描かれていた本作。物語の結末は、森本さんが思うハッピーエンドを描いている。「結末は最初から決まっていました。先に結末とタイトルを回収するという所だけが決まっていて、そこから内容をどうするか考えていった形です」(森本さん)

Twitterで10万いいねを超える反響について、「100人に見て貰えれば万々歳くらいの気持ちで投稿したので、数日間は動悸が止まりませんでした。何より知人以外に自分の漫画の感想を貰うことが初めてだったので、伸びたことよりもそっちの方が嬉しかったかもしれません。読んでくださった方々本当にありがとうございました…!」と、感想を語ってくれた。

何が正義で何が悪なのか?大きな命題をテーマにした作品。それぞれの思いが昇華され、また一緒にいられるようになった結末に多くの読者が感動した。
取材協力:森本淳士 (@ihsuta3)