それ「本音?」それとも「遠慮」はたまた「配慮?」相手を思いやる気持ちが仇となる!ストレートに聞ける間柄になるまで
大人になって知り合った友達はなかなか距離感を掴めない。本音なのか遠慮なのか、はたまた配慮なのか。どこまでストレートに聞くべきか?微妙な心理戦を描いたヤチナツ(@11yc4)さんの『20時過ぎの報告会』より「すれ違いティラミス」を紹介しよう。

今回は女同士の友達との距離感を描いた作品を紹介するが、ヤチナツさんの作品には他にも彼氏に本音を言えない女の子や好きな男性に嫌われたくなくて「2番目の女の子」のようなスタンスになってしまうリアルな恋愛を描いている。『20時過ぎの報告会』は
ヤチナツさんのブログ
で公開されているので、気になる人はぜひチェックしてみよう!
その「おいしい」は本音?相手が本音を言っているのか疑ってしまう

大人になってから仲良くなったりさことこはるは、新しくできたカフェに行った。こはるはティラミスを注文する。しかし、食べてみるとあまり好みの味ではなかった。


食べられないほどではないけど、本音としてはもう食べたくない。失敗したなぁ、と思っているところに「一口もらってもいい?」とりさこに言われる。個人的にはイマイチな味だったので、りさこが食べてくれたらいいな~、と思ってこはるは喜んであげた。

「ん!コレ美味しいね!」と、りさこは満足そうなので「もっと食べていいよ!」というと「いらない」と言われてしまう。これはもしかして、本当はおいしくなかったのに気を遣って美味しいと言ったのかもしれないと、こはるは思う。

自分がいらないと思うものを他人にあげるのも失礼だし、本当に美味しいんだったら食べてくれないかな?と思案するこはる。

こはるが色々と考えている中、りさこは「こんな美味しいティラミス、全部食べたいに決まってる!」とこはるの気持ちを配慮して、もっと食べていいというこはるの勧めを断ったのだった。
大人なのである程度の配慮は必要だ。相手のことまで考えると逆に失礼かな?と思って、それ以上言わないように配慮することもあるだろう。けれど、お互いがお互いのことを配慮し合うばかりでは、本音がわからず、一方通行のままもやもやしてしまうことも多い。2人は結果、本音を言い合ってもやもやは解消される。しかし、大人になってできた友達はそこにたどり着ける仲になれるまで、意外と時間がかかってしまうのである。
画像提供:ヤチナツ(@11yc4)