【漫画】離れない霊「彼女に近づくな!!」すごい嫉妬…じゃなくて「本当は警告?」騙されて二度読みしちゃう怖さ

一年前に死んだケイは、彼女がずっと好きな人だった。彼は死んでもなお霊となって、彼女のそばを離れないでいる。それは、俺が彼女に近づこうとしているからだーー。一見、美しい純愛を描いたような始まりのイララモモイ(@iroiro_kangae)さんの『美奈子に近づくな』に3.4万のいいねがついている。その理由は「最後まで読んでまた見返して、それでなるほどなって思った」「1周目も結末わかってから2周目3周目読んでも全く違和感ない。何度でも読める」と、見事なトリックに多くの読者が驚き、コメントを寄せているからだ。
イララモモイさんは、現在サイコミで『
付き合えなくていいのに
』を連載中。2022年12月、第1巻が発売となった。脳内で恋愛するだけで満足だった主人公が、ちょっと優しい言葉をかけてくれた同級生の思い出を忘れられず、自分を好きにならないとわかっているのに恋をしてしまう切ない恋愛漫画を描いている。
俺の好きな人は今もまだ死んだ彼を忘れられないでいる…


たくの好きな女の子・美奈子には、他に好きな人がいた。花束を持つ美奈子の隣に佇むケイだ。美奈子はずっとケイのことが好きだった。そして、美奈子がケイに思いを寄せているのを知りつつ、たくは美奈子のことが好きだった。

美奈子とたくの2人で供養花を置きにケイが事故にあった橋へ向かった。「ケイちゃん苦しかったかな…」といまだに死んだケイに思いを寄せる美奈子。


ケイは一年前に、橋から落ちて死んだ。しかし、ケイは死んだ今も霊となって美奈子のそばにいる。

ケイの姿が見えるのは、たくだけ。ケイのことを忘れられない美奈子、美奈子のことが好きなたく、美奈子のことをそばで見守るケイ。ケイが死んでも微妙な三角関係はずっと変わらないままだった。

ケイが死んで一年も経つのに、美奈子の心にはずっと彼が棲んでいる。こんなに好きなら、美奈子にケイの姿が見えたらいいのと思う。「なんで美奈子には会ってやれないんだよ」たくは、心の中でもどかしく思った。

そして、たくはケイを思う美奈子ごと幸せにしたいと思った。だから「お前のこと好きだ。付き合ってほしい」とストレートに告白する。

すると、「たく!頼むからやめろ!!告ってんじゃねぇぞ!!」と、そばにいるケイは大慌て!「おい、たく!聞こえてんだろ!いい加減にしろよ!殺されてぇのか」とケイが怒鳴り散らすのを無視して、美奈子の答えを待った。たくの突然の告白に驚く美奈子だが「私、幸せになってもいいかな」と、たくの告白を受け入れてーー。
たくの告白によって、複雑な三角関係は終わりを迎える。しかし、ケイはなぜ霊になってまで美奈子のそばにいたのか?美奈子が他の男から言い寄られるのを防ぐための“嫉妬“に見えるのだが、ラストのオチを読んで「そう言うことか!」と納得する読者。本当に怖いのは霊でなはなく、生きている人間だという話である。
■画像提供:イララモモイ(@iroiro_kangae)