ぶりっ子の友達が好きな人に会いたがる!?「変な人じゃないか確かめてあげるぅ~!」自分の方がかわいいからって…予想外の「憎めない」オチ!!【作者に聞いた】
ぶりっ子とは、わざと無知なフリをしたり、非力なフリをしたり、かわいこぶったりして異性に甘えること。特徴としては、自分のことを名前呼びしたり、語尾を伸ばしたり、ボディタッチが多い。やり方があざといことから、ぶりっ子は同性に嫌われがちだが、なぜか憎めないぶりっ子を描いた天海杏菜(@kyuimuni)さんの創作漫画「どこか憎めないぶりっ子女の漫画」に4.5万のいいね(2023年2月20日時点)がつき、注目が集まっている。今回は、ぶりっ子をうまく利用した創作秘話について天海杏菜さんに話を聴いた。
幼なじみの好きな人に「ミナも会いたぁい」という…実は好きな人を奪う気では?

主人公のミナは、見た目もかわいく異性にモテる。そんなミナと幼なじみのユカリに好きな人ができた。そのことをミナに話すと、彼女は「ミナも会いたぁい。変な人じゃないか確かめてあげるぅ~!」という。ユカリは、地味な自分よりもかわいいミナのことを彼が好きになってまうのでは!?と気が気ではなかった。

しかし、当日現れたミナは自分のかわいさで彼が「私のことを好きにならないように」と、あえての変装!上下ジャージ姿に瓶底メガネで、ユカリが好きなコウタも「すごい人きた!?」と引き気味…。余計に目立つような格好だが、ミナ的には「私かわいいから、ユカリより目立たないようにしてるのぉ~」と、斜め上からの発想でユカリを安心させた。
話し方も振る舞いも“ぶりっ子”なのに、オチで憎めなくなる!?

あざとい!?と思わせながら、実は天然、実はいい子、実はストイックという裏の性格が面白い本作。制作のきっかけやぶりっ子のイメージなどを天海杏菜さんにインタビューした。
――見た目やしぐさは超ぶりっ子ですが、実は自分がかわいいと認識しているいい子でした。彼女が生まれたきっかけを教えてください。
万人に好かれるようなぶりっ子キャラを描きたい、と思ったのがきっかけです。
――ぶりっ子のイメージとして、誰かモデルになるような人はいますか?
具体的ではないですが、少女漫画によくいるライバルポジションのキャラクターを思い浮かべています。

――ぶりっ子な女の子シリーズ化を期待する声も届いていますが、いかがですか?
他の仕事や描きたいものとの兼ね合いもありますが、ぜひ描きたい気持ちです。
――本作に4万いいねの反響が届いています!感想をお聞かせください。
たくさんの方に読んでいただけて嬉しいです!ありがとうございます。
――他の作品も読ませていただきました。女の子の腹黒さを描いた作品もありますね。今回は、かわいさとのギャップを狙ったのでしょうか?
ぶりっ子かと思いきや普通にいい子、みたいなギャップを意識しました。
天海杏菜さんの作品は、その他にも裏サンデー『
放課後のグランギニョル
』や少年ジャンププラス『
ゲロクズゴミクソ少女墨田の幸福
』や『
いきましょう
』などの読み切り作品を描く。
見た目のかわいさや言葉にミスリードされ、オチで内面のギャップにやられ、「確かにこれは憎めない」「信頼していいぶりっ子」と、読後に笑いとミナへの好感度がアップする。自分のかわいさをわかった上でのセルフプロデュースだと思うと、どうも憎めないのである。
■取材協力:天海杏菜(@kyuimuni)