子供になりすました大人がいる!?小学生のグループチャットで個人情報収集!!子供のスマホ利用で気をつけたいSNSトラブル【作者に聞いた】

なりすまし行為とは、ある人が別の名前を使ってコミュニケーションを行うこと。今回は小学生のSNSのグループチャットに知らない大人が混ざっていて、トラブルに巻き込まれたというらっさむ(LASTSAMURAI_11)さんのエッセイ漫画「小3スマホデビューで経験した『なりすまし』被害」をご紹介しよう。いつ頃からスマホを持たせればいいのか?どんな対処ができるのか?など、悩む人にらっさむさんご自身が感じたことや家庭でのスマホのルールについても詳しく話を伺った。
小3でスマホデビュー!理由はダンスグループのやりとりと録画のため

小学3年生のくるみちゃんはダンスに通っている。踊りを録画するため、またダンスグループで必要なやりとりをするためにスマホを持たせることになった。
使用するに当たり、子供に不要と思うものにはフィルタリングをかけた。時間制限を設け、きちんとルールの中で使うという約束も取り交わした。そんなある日、グループチャットでトラブルに巻き込まれたくるみちゃん。今回は、らっさむさんに実際のスマホトラブルや行った対処方法などについて話を伺った。

ーー小学生で「スマホ」は賛否意見もありますが、習い事で持たせているご家庭も多いですね。実際、ご家庭でどのようなスマホルールを決めましたか?
【使用ルール】
・同級生とLINEのやりとりはしないこと
・メールアドレスや電話番号を教える際には、親に伝えること
・1日何分使うか決めること(うちのルールは、使う時間は土日などレッスンがあるときには延長しつつ、使用時間は20時まで、寝床には持っていかないなど)
・動画や写真などは他人に送らないこと(デジタルタトゥーの説明もしつつ)
・文字での情報は誤解も生まれやすいので、何か違和感があったら相談すること
・学校へは子供携帯のみを持参し、スマホは置いていくこと
・ダンスの子たちとも個人的なやりとりはせず、グループLINEのみにすること
など、だったかと思います。あと、フィルターをかなりかけているので、大人向けのコンテンツなどは開けなくなっており、アプリのダウンロードも親の許可なしにはできません。

ーーかなり制限のある中でスマホを楽しんでいたように思いますが、それでも依存してしまうものなのですね。
一気に世界が広がったのではないでしょうか。LINEなどは、私の知らない操作をたくさん教えてくれました(アバターなども作ってくれて)。
最初のうちこそ、スマホのLINEに依存しているようでしたが(身内とのやりとりや、好きな芸能人の情報などを追っていたみたいで)、すぐに、私のiPadで動画作成やGarageBand(音楽制作ソフト)などを試すなど発展していきました。

ーー今回トラブルにあった「グループチャット」とは、どのようなものか簡単に教えてください。
LINEのオープンチャットというものです。LINEのトーク画面を開いたら、右上にある四角(?)のようなマークをタップするとオープンチャットに飛びます。ずらりといろいろなトークグループが出てくるので、好みのものを選んで「新しいプロフィールで参加」するとそのグループに加入できます。
その後は、いつものトーク画面に参加したグループも追加されているので、通常通りやりとりをします。結構出入りが激しく、共通の趣味や仲間を集っているので、サークルのようにそこに加入するような感じです。娘も、同じ年齢の人たちが多いオープンチャットを選んで参加していました。

ーー今回なりすましをしていた人とは、どのような経緯でお子さんと繋がったのですか?
小学生が多く参加しているオープンチャットのグループです。相手は、娘が参加してしばらくしてから加入しました。

ーートラブル以来、グループチャットはもうやっていませんか?
はい、一度もやっていません。

ーー旦那様がスマホに詳しく制限をかけていたと思います。それでもトラブルに巻き込まれてしまう。今回のトラブルを通して、他に親としてどのような対策ができると感じましたか?
私は、自分がオープンチャットに参加したことがないのに許可してしまったのですが、やはり一度は、自分で試してみるべきだったと思いました。
ああいう経験をしたこと自体は、その後「ネット上には、本当に悪意を持っている人がいるんだ。だから気をつけないと」という学びになっており、本人も「今までいくら説明されてもわかっていなかった。でも、こういうことだったんだってわかった」と言っていたので、そこまで失敗だとは思っていません。
ただ、自分で試していないと、娘からK推しについて説明を受けた際にも、ノートと通常トークの使い分けなどがよくわからなかったので、対応としては不十分だったと思いました。

ーースマホを持たせないことも難しい時代ですね。今回のトラブルで感じたこと、皆さんに知っておいて欲しいことがあれば教えてください。
今回は長女の話でしたが、次女だとまたスマホを渡す時期、使い方など変わってくると思っています。その子によってそれぞれだし、親子の関係性などもあると思うので、何歳でどんなふうに持たせるのが正解か、みたいなことを一律には言えないですよね。
ただ、トラブルは何かしら起こる前提でいたほうがいいのかなあ、と思っています。また、実際に失敗をしたときにも、責めたらもう言ってくれなくなってしまうかもしれないので、「ああ、きたか」ぐらいな感じで(笑)。うちの場合は、「まだ早いのでは?」という意見もいただきましたが「困ったときにちゃんと、言ってくれる」というのが、一つの基準でした。

ーーらっさむさんは、その他にどのような漫画を描いていますか?
ほぼ毎日、何かしらの漫画を
ブログ
に公開し、Twitterでお知らせしたり、Instagramでまとめ読みできるようにしています。そちらはエッセイ漫画などが多いのですが、もともと創作漫画を描いてきたので、子育ての物語や恋愛ものの長めの漫画も、今後は随時アップしていけたらな、と思っています。
子供のスマホトラブルをエッセイ漫画にした本作には、親の対処方法が参考になるとの声も集まる。子供はいつトラブルに合うかわからない。すぐに親に言えるような環境であること、言えなくなるような環境にしないことなど、同じ親として勉強になることも多い。
■取材協力:らっさむ(LASTSAMURAI_11)