【漫画】夫婦に降りかかるはずだった厄災を払ったのは… 亡くなった愛猫との絆が生んだ奇跡の物語【作者に聞いた】

自分たちとどこか似ているところがある飼い猫たちとの奇跡の物語キタハタエミ(@emi_kitahata)

子供のころから文字や絵で補足しながら会話を楽しみ、やがて伝えたいことを頭の中で反芻するうちにそれを漫画として描くようになったという、キタハタエミ(@emi_kitahata)さん。Instagramやpixivにて、エッセイ漫画などを公開している。今回は、夫の見た幽霊シリーズから『猫のマロリー』の後編をお届けするとともに、キタハタさんにこの作品に対する思いを聞いた。


夫の転勤を理由に退職した元同僚と家の近所で遭遇したキタハタさん。「嫌だから辞めますなんて言えないし」という彼女たちに気を使って相槌を打っていると、元同僚から気遣いの欠片もない言葉を浴びせられてしまう。その帰り道、心が傷ついたまま駅のホームで電車を待っているときのこと。足元に転がってきたゴミを手にとったところ、見知らぬおばあさんに声をかけられ…。

元同僚の言葉がキタハタさんに容赦なく突き刺さるキタハタエミ(@emi_kitahata)


「女の子?そう…連れてって欲しいのね…」と謎の独り言を口にしたおばあさんは、ゴミを受け取ってその場を去っていく。後日、キタハタさんは元同僚に会って以降ずっと感じていた“背中の痛み”がいつの間にか消えていたことに気づく。

駅で話しかけてきた親切なおばあさんは、謎の発言とともにその場を去っていったキタハタエミ(@emi_kitahata)


会社でのキタハタさんは、辞めていった元同僚たちの仕事のフォローにまわる日々を送っていた。ある日、上司からミスが増えたことを指摘されてしまう。キタハタさんは“元同僚たちの分を含めて3人分の仕事をしていること”を訴えるのだが、上司から「つらいって思うからつらくなるんじゃないか?」「考え方を変えないと」と一蹴されてしまう。キタハタさんの脳裏に、元同僚から言われた言葉が蘇る。「裏でなんて言われてるか知ってる?」「からっぽの人だよ…」。

キタハタさんの訴えに聞く耳を持たないどころか、上司はさらにキタハタさんを責め立てるキタハタエミ(@emi_kitahata)


上司の言葉に傷つきうつむいたキタハタさんは、ふと自分の足元にすり寄る“見えない存在”を感じとる。その瞬間、駅のホームで出会ったおばあさんの発言の意味を理解する。自分のそばには死んでしまったマロリーちゃんがいつも寄り添ってくれていたのだ。キタハタさんは声を震わせながら上司に感情をぶつける。

「心のままに生きていいよ」。胸の奥にいるあたたかくて柔らかいものがそう語りかけてくる。キタハタさんはこれを機に、今後は誰かのために自分を殺すことをやめると決心した。

意を決して上司に思いの丈をぶつけるキタハタさんキタハタエミ(@emi_kitahata)


旦那さんと一緒にペット納骨堂へマロリーちゃんのお参りに行ったキタハタさん。そこでふいに、旦那さんが涙ながらにこんなことを話し始めた。「我が家に降りかかるはずだった災厄は全部あの子が持っていってくれたよ」。

ペット納骨堂で旦那さんは“マロリーちゃんがしてくれたこと”を口にするキタハタエミ(@emi_kitahata)


以前、家で旦那さんが感じたという“黒くて怖くてすっごいでっかいもの”は、自分のからっぽの心が引き寄せたのではないか。本当のことはわからないながらも、この一件でキタハタさんはそう思えてならないのだった。

“黒くて怖くて大きいもの”の正体は何だったのか…キタハタエミ(@emi_kitahata)


死後もキタハタさんのことを思い、寄り添って、守ってくれていたマロリーちゃん。彼女とキタハタさんの関係性がとても素敵なものだったことが伝わってくる。愛猫との絆にホロッと感動するとともに、人間の恐ろしさにゾッとしてしまうエピソードだ。

作者に話を聞いてみた。

キタハタエミ「読んでくださり、ありがとうございました。今回でこのシリーズは一区切りになりますが、また何か描きたいと思うような不思議な体験がありましたら継続したいと思っています。ウォーカープラスの記事から『夫のみた幽霊』を読んでくださった方、感想くださった方、本当にありがとうございました」

画像提供:キタハタエミ(@emi_kitahata)

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