「デパート側に言えばあんたなんかクビだ!」接客中に暴言を吐かれるの、私だけ?漫画にしたら共感の声が続々と!!【作者に聞く】

ネチネチ絡んでくる人、お説教をしてくるなど著しい迷惑行為のことをカスタマーハラスメント、略して「カスハラ」と言う。クレームとカスハラの違いについて説明すると、クレームはサービスの不満や改善点を言うことで、カスハラは顧客の個人的な行動や感情で行われることだ。今回は感情のままにスタッフに暴言を吐いたり、迷惑行為をするタジマオオカ(@pu92yu)さんの「かすはら物語」をお届けしよう。


初対面の人にいきなり暴言を吐かれる理由がわからない!!

ターゲットを見つけたカスハラ客が一直線でやってきて、突然文句を言い始める画像提供:タジマオオカ(@pu92yu)

販売員のタジマオオカさんは、カスハラにあいやすかった。店舗に立っていると、「こんなマズそうなもん売れないでしょ」「汚い顔でモノを売るな」「売れるために言ってあげてんだよ。お礼を言いなさい」など、度を超えた暴言を吐かれたり、横柄な態度や無茶な要求をされたことがあった。

スタッフがターゲットになると、周囲のスタッフは巻き込まれまいと遠ざかる画像提供:タジマオオカ(@pu92yu)

初対面の人になぜここまで言われなければいけないのか?タジマさんは疑問に思ったと言う。そして1人のスタッフがターゲットになると、ほとんどのスタッフが知らないフリをしてそっと離れていくという。今回は、リアルなカスハラを漫画に描くことにした理由をタジマオオカさんに訊いた。

上司に伝えるも、すでに帰ったあとでは対応しようがない画像提供:タジマオオカ(@pu92yu)

ーータジマオオカさんは現在サービス業のスタッフをしていますが、今回漫画を描こうと思ったきっかけはなんですか?

接客が好きでサービス業を続けていますが、その中で「これは、自分とその周りにだけ起こっている出来事なのかな?」と何年も気になっていました。SNSに漫画を上げるようになったのがキッカケで、ずっと思っていた疑問を形にしたような感じです。

また別のスタッフが間に入ってしまうことで、余計に怒り出してしまうこともあると言う画像提供:タジマオオカ(@pu92yu)

ーー「かすはら物語」でタジマさんはカスハラにあいやすいと書いてありました。感覚的にどんな人があいやすいなどのイメージはありますか?

具体的に「こういう人」と明言するのは難しいのですが、感覚としては「声をかけやすい人」でしょうか。例えば、「今の時刻」とかちょっとしたことを聞きたいとき、声をかけにくい雰囲気の店員さんと「今、何時?」と聞きやすい店員さんがいると思います。周囲を見ると、後者の方が絡まれやすい傾向にあるかなとは感じます。

スタッフは自分の安全面も考慮しながら話を聞かなければいけない画像提供:タジマオオカ(@pu92yu)

ーーカスハラで仕事をやめてしまう人も多いですか?

一概には言えないのですが、接客経験が少ない人が激しく怒鳴られてしまうと翌日から出勤できないというのはあります。ほかにも理由はあるけれど、過度なクレームが決定打となり辞めた人もいました。バックヤードや従業員用トイレで泣いてしまうスタッフは多いです。

多くのひと目があるところで対応するのもポイント画像提供:タジマオオカ(@pu92yu)

ーー「あるある」ではありませんように、と願いを込めた投稿でしたが、同じような被害にあっている人がいましたね。

もともとは「こんなことは自分だけなのかな?」という疑問から描いた漫画ですが、たくさんのコメントをいただいて、同じ経験をされた方やその光景を見たことがあるという方の多さに驚きました。

わかってはいても、初対面でここまで言われると短時間でも傷つくのが本音画像提供:タジマオオカ(@pu92yu)

ーー漫画を読んで、いい人だけでなく文句を言いたい人、いろいろなお客がいることがわかりました。文句を言われるだけでなく、名前を聞かれたりプライベートな部分まで話しかけられたら、断るのはとても難しいですよね。

私的なことは言う・言わないの選択権が自身にあるので、プライベートな質問に関しては断りやすいです。ただ、勤務地や名札で個人の特定がある程度できてしまいます。お客様にご不快な思いをさせないように慎重に言葉や内容を選びます。そういった意味では返答の難しい質問だと思います。

とっさに名札を隠してしまうようなプライベートに踏み込んだ会話をしてくる人もいる画像提供:タジマオオカ(@pu92yu)

ーー読者のみなさまにメッセージをお願いいたします。

漫画を読んで下さったことに対して、お礼をお伝えしたいです。本当にありがとうございます。そして、少しでも何かを感じていただけたらとてもうれしいです。

スタッフへのつきまといや長時間のクレーム、暴言・暴行のほか、近年ではSNSを使った中傷や個人情報拡散などでダメージを与えてくる顧客もいる。タジマオオカさんの「かすはら物語」では、カスハラ客にどのように対応するのがいいのかなど、対策法も描かれている。なかには紳士的で「ていねいにありがとう」と一言添えてくれる人もいる。しかし、短時間でも言葉や行動で与えられた傷は、消えてなくなることはない。

■取材提供:タジマオオカ(@pu92yu)

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