毒親家庭で育った女性「実家から逃げるための結婚」その結果は別居&離婚!?自分の幸せのために生きるという気づき【作者に聞く】
生まれ持った家庭環境が、子供に与える影響は計り知れない。何不自由なく、愛情たっぷりに子供を育てる親がいる一方で、過干渉や暴言、暴力などで子供を思い通りに支配したり、自己愛が強く子供を構わない「毒親」と呼ばれる親も多い。


そんな「毒親」だった両親と、分籍・住民票閲覧制限で絶縁したことをきっかけに「そんな親、捨てていいよ。~毒親サバイバーの脱出記録~」「こんな家族なら、いらない。」などの漫画を執筆した、漫画家・尾添椿が、毒親による“虐待”を受けた子供たちのリアルを徹底取材。
実際に、虐待を受けて育った子供たちは、どのような人生を歩んでいるのか―。著者の取材後記を踏まえ、本記事を「それって、愛情ですか?」と題してお送りする。今回は、毒親から逃れるために結婚を選んだ著者の友人のエピソードをお届け。※この記事には不快に感じる可能性のある描写が含まれます。ご了承の上、お読みください。


――今回、このえさんを取材してみていかがでしたか?
「『実家も婚家も安心して過ごせないなら出ていく』という選択をした彼女は、正直(せいちょく)な人だなと思いましたね。このえさんは高校の同級生で、今も頻繁に会う友人の一人です。彼女の家の話は当時から聞いていましたが、笑い話に収まる範疇の内容でした。育った家庭が崩壊していたことを知ったのは、大人になってからだったんです。なので、彼女の選択には驚きました」

――このえさんの実体験から得られた学びはありますか?
「親しい仲でも聞かれない限り言えないことはたくさんあって、話を聞くことはとても大事なことだと思いました。『結婚をしなければ、家で安心して眠れることを知らなかった』という言葉が出てきたとき、高校のときに話をもっと聞けばよかったと強く思いました。このえさんの取材を通して、個人の意思が尊重される時代になった現代では、今までの家族の形態を無理に維持しようとすると、不幸を生んでしまうと思いました。尊重しあうことを第一に、家庭を築くことが、不幸を防ぐための対策になるのでは、と考えています」
過去を乗り越えて今を生きるすべての人に、明るい未来が待っていることを願いたい。